ナポリってどんな街?南イタリア最大の都市ナポリの見どころと魅力について

南イタリアで最大の風光明媚な都市として知られるナポリ。

狭い路地に吊るされた洗濯物やクラクションが鳴り響くカオスな一面もありながら、ポジリポの丘から見下ろす絶景は世界三大夜景ともいわれる美しい街です。

近年ますますヨーロッパやアジアからの観光客は増え続け、その魅力はとどまることを知りません。そんなナポリの街についてご紹介します。

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これだけは知っておきたいナポリの5大ポイント

1
大衆的で絶品なナポリ料理の数々

スパゲッティ
ムール貝をつかった絶品スパゲッティ

美食の国として知られるイタリアですが、なかでもナポリは料理が美味しい街として知られています。ナポリの料理の特徴は素材の良さを引き出すシンプルな調理法と豪快さ。大衆的な料理が多く、日曜日の昼食には各家庭でマンマがこれでもかと腕を振るう様子がすぐに目に浮かびます。

ナポリに来たら絶対に外せない食べ物のひとつが薪窯で焼き上げるナポリピッツァ。ピッツァの発祥の地といわれるナポリのピッツァは長時間発酵、熟成させた生地を手伸ばしで広げ、400度にも達する高温の薪窯で焼き上げるスタイルで、その職人の技術は2017年にユネスコの無形文化遺産に認定されました。

芳ばしい生地の香りとトマトソースの酸味、とろけるジューシーなモッツァレラチーズにバジルの香り、ナポリで生まれたピッツァ・マルゲリータは今では世界中のピッツァの定番となっています。

ピッツァ
こんがり薪窯で焼かれた縁が香ばしい!

他にもナポリ近郊でつくられるミルキーな水牛のモッツァレラチーズは絶品ですし、ナポリ湾の魚貝をふんだんに使ったスパゲッティや牛スネ肉や豚皮などの部位をトマトソースでコトコトと煮込むナポリ風ラグーソースのパスタは外せません。

じゃがいもと燻製のプロヴォラチーズをつかったパスタ・エ・パターテや白インゲン豆とパスタ(ムール貝が入ることも)を一緒に煮込んだパスタ・エ・ファジョーリは一見すると地味なのですが、ひと口食べるとその美味しさに感動します。

このようにナポリには魅力的な料理がたくさん!

ナポリに長期間滞在するとほとんどの人がひと回り大きくなって帰ってくるといいます。果たしてそれは精神面なのか、そのままの意味なのか、、。

2
ナポリのエスプレッソは飲み物以上

朝食
カプチーノとコルネットの組み合わせは朝食の大定番

イタリアでコーヒーと言えば圧力をかけて抽出するエスプレッソが主流で、イタリア語ではシンプルにカッフェ(Caffe')といえばエスプレッソのことを指します。朝食にはじまり、仕事の合間や知り合いと会う度にカフェを飲む様子はまさにイタリアらしいですよね。

イタリア中でエスプレッソは飲まれますが、イタリア人を含めてナポリを訪れたみんなが口を揃えて言うのは「ナポリのカフェは別格に美味しい!」ということです。

伝統的なレバー式のエスプレッソマシンで圧力をかけて淹れたナポリのエスプレッソには、濃厚なクレマの層がしっかりと残っていて、ただ苦いコーヒーというエスプレッソのイメージを完全に払拭します。

実際にナポリのエスプレッソを飲んでからその魅力にはまる人もたくさんいます。

クレマ
時間が経っても全然消えない濃厚なクレマ

ナポリの人々にとってカフェをするということは、ただ単にエスプレッソを飲むという行為だけではなく、コミュニケーションを図ったりする意味もすごくあります。

初めて会った人や、職場の人、話しかけたい人などに「エスプレッソいる?」と誘うのはごくごく自然で、そこから会話が弾んでいくのです。カフェソスペーゾという、貧しくてカフェを飲めない人のために、前払いで支払いを済ませておくシステムもナポリで始まりました。

通常バールはバンコ(Banco)という立ち飲みのスタイルが一般的で、エスプレッソを飲んでササっと出ていきます。このテンポの速さも使い勝手の良さな気がします。

3
世界遺産に登録されている歴史地区

歴史地区
歴史地区には賑やかな路地がたくさん!

スパッカナポリのあるナポリ歴史地区はユネスコの世界遺産に登録されていて、随所に古代ギリシャ・ローマ時代の跡が残っています。東西に通るデクマーニという道を中心に南北に細い小道が入り組んでいて、その形状は約2000年以上ほとんど変わってないというから驚きです。

歴史地区にはプレゼーペというキリスト誕生の模型をつくる職人たちの工房が並んでいるサングレゴリオ・アルメーノ通りや有名ピッツェリアが密集しているトリブナーレ通り、マヨリカ様式の回廊が美しいサンタキアラ教会、ナポリで一番大きな教会のドゥオーモなど観光スポットが盛りだくさん。

他のイタリアの都市にはないカオス感と殺伐とした雰囲気の中にある、底なしの明るさや陽気さが入り混じる独特な空間がナポリの歴史地区の魅力です。

ただ歩いているだけでなんとなくワクワクしてくるんです。

プルチネッラ
トリブナーレ通りにあるプルチネッラの像

歴史地区エリアのなかでも見逃せないのがサンセヴェーロ礼拝堂にあるクリストヴェラートという彫刻作品。ジュセッペ・サンマルティーノによるもので、大理石とは思えないヴェールの質感とその下のキリストの表情や肉体などがリアルに表現されていて、世界最高傑作の彫刻とも評されるほどです。

サンセヴェーロ礼拝堂にはその他にも素晴らしい作品があり、小さいながらもとても見応えがあります。

4
高台から見下ろすナポリの絶景

パノラマ
ヴォメロ地区のバールからの眺め

ドイツの詩人ゲーテがイタリア紀行としてナポリを訪れた際、この街の人々の生き方や暮らしぶり、ヴェズヴィオ火山とナポリ湾に囲まれた街の美しさに感銘し「ナポリを見てから死ね」という言葉を残したことは有名です。

ナポリのヴォメロ地区やポジリポ地区などの高台からはそんなゲーテが見たような絶景を見ることができます。特にポジリポの丘からの景色は絵はがきやポスターにもなっていて、実際にその景色を目の当たりにすると息を吞むような美しさに言葉が出なくなるほど。

また、ナポリの夜景は世界三大夜景のひとつとして数えられるほどで、暗闇の中にナポリの街の光がキラキラと灯る様子は一度見たら忘れられません。

夜景
ポジリポの丘からの夜景は言葉を失くします

5
リゾート地へのアクセスに便利

ビーチ
ナポリ近郊のビーチは有名なリゾート地

ナポリ近郊にはセレブたちもこぞってバカンスに訪れるリゾート地が数多く存在します。

青の洞窟で知られるカプリ島や天然温泉と海水浴もできるイスキア島、レモンで有名なソレント半島に、世界遺産にも登録されている断崖絶壁のアマルフィ海岸の街々など。

そんな人気のリゾート地のアクセスにもナポリはとても便利。フェリーやバスをつかって各リゾート地へと簡単にアクセスすることができます。南イタリアの陽ざしを浴びながら海水浴を楽しみ、魚介をふんだんに使った料理に舌鼓なんてまさに理想のバカンスですよね。

バカンスシーズンのリゾート地は大人気なので予約はお早めに。混雑時にはなかなか思ったように動けないので、スケジュールもキツキツにするのではなく、余裕をもった日程にすることをオススメします。

リゾート
アマルフィのお土産屋さん

リゾート地以外にもカンパニア州にはカゼルタ宮殿やポンペイ遺跡、パエストゥム神殿などの世界遺産をはじめとする観光名所がたくさんあります。

そんなカンパニア州の旅行の拠点としてもナポリはぴったりです。

その他の基本情報

Q. ナポリの人口は?
A. 人口約90万人で、ローマ、ミラノに次いで3番目に人口の多い都市です。


Q. ナポリの通貨は?
A. イタリアではユーロ(€)が使用されています。通貨について詳しくはこちら↓

Q. ナポリの空港は?
A. ナポリの空港はカポディキーノ国際空港(Aereoporto Capodichino)です。日本からはターキッシュエアラインズのイスタンブール乗り換えやエールフランスのパリ乗り換え、エミレーツ空港のドバイ乗り換えなどがあります。


Q. 日本との時差は?
A. 8時間です。サマータイムが適用される3月の最後の日曜日から10月の最後の日曜日までは7時間の時差となります。


Q. 気候や天気は?
A. 基本的に日本とそこまで違いはありません。ただ夏季は晴れの日が極端に多く、冬季は雨の日もかなりありますので、折り畳み傘は必需アイテムです。夏は湿気が少ないので気温が高くてもそこまで暑さは感じないかもしれません。


Q. ナポリの治安は?
A. 観光客の増加にともなって、以前より治安は改善されています。ただし他のイタリアの都市同様にスリなどへの注意が必要です。深夜に出歩いたり、路地裏に入り込むのは避けた方が良いです。詳しい治安情報についてはこちら↓

Q. 旅行のベストシーズンは?
A. ナポリの観光のベストシーズンは5~7月頃が気候的にもベストなシーズンです。8月はバカンスシーズンとなるのでナポリ市内のお店は閉まるところが多く、カプリ島やアマルフィなどはとても混雑します。


Q. 電圧や電源プラグは?
A. イタリアの電圧は220Vで日本の電圧は100Vですが、ほとんどの電化製品は100V~240Vまで対応しているので、変圧器などは必要ありません(ドライヤーなどをのぞく)。電源プラグはCタイプのものを選びましょう。電源プラグについて詳しくはこちら↓

Q. インターネットは?
A. レストランやホテルなどにはwifiが設置されていることが多いですが、地図アプリなどを使うためにもインターネット環境はとっても大事です。現地でSIMカードを購入するか、レンタルwifiを利用することをオススメします。インターネットについて詳しくはこちら↓

Q. トイレは?
A. 意外と困るのがトイレ。日本では公衆トイレもたくさんありますが、イタリアは数が少なく、しかも無料なところはほとんどありません。駅のコイントイレ、マクドナルドなどのファストフード店などが利用しやすいです。あとはバールに入り、カフェなどを一杯頼んでトイレを借りるといった方法もあります。


Q. 観光に必要な日数は?
A. 1日でも主要な観光スポットは数カ所見て回れますが、数日あるとより多くの観光スポットを余裕を持って回ることができます。

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