ナポリの治安を徹底検証!在住者が語る危険なエリアと防犯対策について

歴史的に価値のある世界遺産や、芸術作品にお城、美味しいナポリ料理にピッツァ、息をのむような絶景がみられる陽気な南の国、ナポリ。

その一方で、一時期ゴミが街に溢れ出ていることがニュースになっていたり、ゴキブリが大量発生したり、マフィアの巣窟となっているなど、ネガティブなイメージも大きく取沙汰されているのも事実です。

そんなナポリの治安の実情を、ナポリに住んでかれこれ10年以上の著者(2012年から在住)が徹底検証します!ぜひナポリ旅行の参考にしてください。

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ナポリって本当に危険なの?

素晴らしい観光資源を持ちながら、日本からの観光客の行き先といえば北イタリアのミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマなどが主な滞在先で、ナポリに滞在する人はあまり多くありません。滞在したとしてもカプリ島やアマルフィなどのリゾート地に行くために"泊まる"だけ。

その主な理由の一つに"危険な街"といったイメージがぬぐえていない事実があります。

実際、ナポリにはナポリを拠点に活動するカモッラがいますし、ナポリ中央駅前にはアフリカ系の移民がうろつき、少し街を歩けばクラクションが鳴り響きます。

ナポリの街に慣れてさえすれば、そんな喧騒さもナポリの良さというか、特色の一つと思えるのですが、短期で旅行に来るにはたしかにネックなところかもしれません。

ただ、"危険な街"という理由でナポリ観光をしないのは非常にもったいない!!危険なエリアと時間帯、対策さえおさえておけば怖い思いをする確率はグンっと減ります。スリにあった、ボッタくられた、なんていう話はもっぱらローマミラノの方がよっぽど多く、治安の面で気を付けなければいけないのはイタリア全体にいえることです。

実際にイタリアでの犯罪発生率をランキング付けした2022年の"Indice della Criminalità"によると一番危険な街の1位はミラノで、その後トリノ、ローマ、フィレンツェなどが続いて10位にナポリとなっています。警察への届け出自体が少ないなど、一概にこのランキングを鵜呑みにはできませんが、少なくとも危険なのはナポリだけではないようです。

とはいうものの、備えあれば患いなし。日本よりも治安が悪いことは確実なので、適度な緊張感を持ちつつ旅行を楽しみましょう!

ナポリの危険なエリア

ナポリの街を観光するにあたって気をつけないければいけないエリアというのがあります。

このエリアを夜中に一人で歩くことを避けるだけでも、犯罪にあうリスクを大幅に下げることができます。

1
ナポリ中央駅前

え、駅前って一番安全じゃないの

なんて声が聞こえてきそうですが、その逆。他の都市にもしばしば見られる現象ですが、駅前は家のない人たちの溜まり場となることが多いです。

現在のナポリ中央駅は、駅前の半地下にショッピングモールが建設されショッピングを楽しむ人も多くみられ、日中歩くのには特に危険はありません。

ただし、駅前には細い路地が入り組んでいて、そこには入らない方がいいです。アフリカ系の移民たちが住むエリアとなっていて、路上で商売などをしながら、彼らはからかいがちに陽気に声をかけてきます。言葉がわからないとそれもちょっと怖いです。なので細い路地に行くのはやめましょう。

夜になるとナポリの地元の人でも中央駅付近にはできるだけ近寄りません。辺りには売春婦たちが現れたり、これまた怖そうなアフリカ系の兄ちゃんたちがたむろいます。

交通面やホテル代の安さを考えてナポリ中央駅前にホテルをとる人もいますが、観光や夕食をとって遅くなってしまってホテルに帰る時のリスクを考えれば避けるべきだと思います。

2
フォルチェッラ地区

このフォルチェッラはナポリ歴史地区エリア内にある場所で、有名老舗ダ・ミケーレ(Pizzeria Da Michele)のある場所の周辺を指します。この地域には昔からナポリのマフィア"カモッラ"の有力なファミリーが確認されています。

しかし、ダ・ミケーレは大通りのコルソ ウンベルト(corso umberto)に近いので安全ですし、フォルチェッラを横断するフォルチェッラ通り(via forcella)も昼間はハムやサラミを売るサルメリアや、小さいスーパーマーケットなども多くみられ、むしろナポリ人のありのままの生活を垣間見れるのでオススメです。

日中に危険を感じることはないでしょうが、夜に不用意にこのエリアに入っていかないようにしましょう。

3
スペイン地区

危険なエリアとして最も有名なエリアがスペイン地区です。

スペイン地区は格安で美味しいナポリ料理を提供するトラットリアやピッツェリアが点在する庶民の生活がダイレクトに感じられるエリアですが、このマイナスイメージもセットでついてきます。

このエリアのやっかいなところは"ベビーギャング"とよばれる10代の少年たちが住んでいるところです。彼らはかわいらしい名前とは裏腹に、偽物のピストルやナイフを突きつけ脅し、金目のものを奪っていきます。日本でいうヤンキーのようなイメージです。

現在はトラットリアなどの飲食業やその特徴的なスペイン地区の風景から観光スポットとして注目されるようになり、このエリアでの事件は大きく減少しました。実際ぼくもスペイン地区のレストランで働きましたが、危険と感じたことはなかったです。

これはこの地区にベビーギャングとよばれる少年たちが"住んでいる場所"ということで、"非行する場所"ではないということです。ただ、夜にレストランがないような奥にまで入っていくことはやめましょう。

4
サニタ地区

国立考古学博物館の裏側に位置するサニタ地区。

ここのエリアも"カモッラ"のアジトとして名が知られていて、あまり治安のいい地区とは言えません。夜遅くや細い路地には入らないようにしましょう。

しかしサニタ地区には有名なピッツェリアであるコンチェッティーナ・アイ・トレサンティ(Concettina ai tre santi)にはじまる老舗ピッツェリアやトラットリア、昔から続くメルカートも残り、ナポリの歴史と伝統を色濃く感じる地区でもあります。

そこに住む人々はナポレターノであることに誇りをもっていて、良くも悪くも常に熱く、明るく、全力で日々を生きています。日本では感じられないこの感覚を肌で感じるのもいい体験かもしれません。

5
スカンピア&セコンディリアーノ

ナポリ郊外に位置するエリアで、普通に観光するにはまず通ることはないと思います。ナポリ市全体で見れば一番危険なエリアと言えるかもしれません。

"カモッラ"関係者が多く住んでいるとされるこのエリアでは学校や病院も荒れていて、ナポリ市でもこのエリアの治安の悪さは問題となっています。

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街歩きの防犯対策

ナポリに限らずイタリアや海外の街を歩く上でなにより大事なのは防犯対策です。

しっかりと事前に防犯対策をしておくことで、犯罪にあうリスクを下げることが可能です。当たり前に思えることでも、意識して対策するのと、したつもりになってるのでは全然違います。

1
夜遅くに歩かない

防犯の定番中の定番ですが、夜遅くに街を出歩くことは控えましょう。

日中の犯罪率発生に比べて夜になればその確率は間違いなく上がります。近郊エリアなどに観光してきた帰りなどで、暗い時間になってしまった場合などはタクシーでホテルまで戻るなどして、徒歩で歩くことは避けた方が賢明です。

サマータイムが適用されている夏のシーズンは21時くらいでも結構明るいので安心ですが、冬になると18時ごろには暗くなってしまいます。滞在する時期によって大きく変わってくるので注意が必要です。

夜道のナポリ
知らない街の夜ほど怖いものはない...。

2
日曜日は要注意!

日本人の感覚からするとあんまりイメージが湧かないかもしれませんが、イタリアでは日曜日は休みの日なんです。今でこそ空いているお店もありますが、基本的に日曜日はみんな家にいて家族と食事をしたりするので、街は閑散としています。

街にいる人がいなくなるほど、犯罪のリスクは上がるもの。かくいう僕自身も一度夜中の仕事帰りに4~5人の少年たちに襲われたことがあるのですが、その日ももれなく日曜日でした。

日曜の路地
普段は賑わう通りも日曜日はごらんの通り

3
細い路地には入らない

ナポリには細い路地がたくさんあります。

細い路地にはナポリの日常が溢れていて、建物の間に干された洗濯物やスクーターで買い物に行く人、大きな声でカフェを飲みながら世間話を楽しむ人たちなど、生活感のある空間が魅力的なんです。

ただし、その魅力さに浮かれてどんどん細い路地に入っていかないように!いつの間にか知らない道や、危険なエリアに入ってしまうかもしれません。

路地
路地ってなんでこんなに魅力的なのか

4
高価な時計はつけない

イタリアで一番多い犯罪がスリや盗難です。

スリが狙うのは金目のものを持っていそうな人。ロレックスの時計やキラキラ輝くネックレスなんてつけていたら絶好のターゲットになってしまいます。高級時計でなくても、派手な時計やそれらしく見えるものは狙われます。

若者よりも年配の人。複数人より一人の人。荷物が少ない人より多い人。このように狙いねらいやすいターゲットを絞って探しているのです。

イタリアに着いた時点で日本とは違うということを頭に入れて、身に着けているものに高価なものがないかどうか意識しながら観光しましょう。

腕時計
一番スリで狙われるのは腕時計!

5
バッグはショルダーバッグがベスト

観光の際に最適なバッグとはどんなものでしょう。

トートバッグのような持つタイプのものだと、背後から迫ってくる人に簡単にひったくられてしまいます。リュックタイプはしっかりと固定されていて安全のように見えますが、混んでいるバスの中や人混みの中では身動きがとれなくなり、スリの被害に遭う可能性も高まります。

オススメなのは肩にかけられるショルダータイプのバッグ

それなりの容量はありますし、自分の視界の中にバッグを入れられ、体にくっついている点でも防犯能力は高いと言えます。ショルダーバッグをつける時は常に道路と反対側にバッグがくるようにしましょう。スクーターで後ろからひったくられるリスクを回避するためです。

オススメはコロンビアのショルダーバッグ。さすがアウトドアブランドのコロンビアで、ショルダーバッグでありながら容量も大きいし、体にフィットして疲れにくいです。ファスナーで閉じれて、内部にもポケットがついてるので防犯対策にもぴったり。

デザイン性、機能性とも文句なしです。

かばん
リュックもいいですが、バスなどは気を付けて!

6
財布は2つ使いでリスク回避

観光に慣れてくるにつれ、警戒心もだんだんとゆるくなっていきます。そうなると道端でも「どのくらいお金が残っていたかな」「バスのチケットは財布の中だっけな」なんて思いながら財布を出して確認する人もいます。人目につくところで財布をだすのをできるだけ避けましょう。

財布は2つ使いすることでリスクを回避できます。

大切な財布
(クレジットカードや大きな現金をしまっておく)→バッグへ

簡単な財布
(現金20ユーロほどやバスや美術館などのチケット)→ポケットなどすぐ出せる場所へ

クレジットカードや大きな現金が入っている財布はバッグにしまったまま、外ではださないようにしましょう。外でだしてもいいように、それ以外に簡単な財布を用意して少ない現金(20ユーロほど)やバスのチケットを入れて持ち歩くと安心です。長財布はやめましょう。

スリが道で財布をだしているところを見つけ、それを奪って逃げたとしてもその中には大事なものはないので、被害は最小限に抑えられます。

財布
コンパクトな折り畳みタイプがマスト

7
大きな荷物がある時はタクシーで移動

ホテルに行くまでの道のりや、帰りの空港に向かう道など、どうしても大きな荷物を持って移動しなければならないこともあります。大きな荷物をもった観光客は身動きがとれなくなるので、スリに遭うケースも多くなります。

ナポリ市内からカポディキーノ空港まではタクシーで所要時間20分、約20~30ユーロほどで行けます。これがバスで行くとなるとチケット代は5ユーロですが、バス停までスーツケースを引きずらなければいけないですし、バスがなかなか来ずに合計1時間ほどかかるケースもあります。

この数十ユーロを安いと思うか高いと思うかは人それぞれですが、時間を節約できる、道に迷わない、なによりスリに遭うリスクが減ることを考えれば、大きな荷物がある時はタクシーを使ったほう無難だと思います。

大きなスーツケース
抱えて歩くのもいいけど疲れちゃうからね...。

盗難手口について

ここでは実際に起きた盗難の様子をみて、犯行手口を確認してみます。

高級腕時計を狙ったケース

ナポリの海沿いにあるホテルで起きた盗難のケースです。

タクシーから降りた男性に背後から近づき、400万円以上の高級時計を力ずくで奪っています。その慣れた手つきで時計を奪うまでに1秒も掛かっていないほどです。路肩で待機していた仲間のスクーターに乗り込み、あっという間に消えていきました。

ポイントがいくつかあります。

①高級ホテルの前でタクシーに乗ってくる男性=お金のある男性
②タクシーから降りた瞬間で周りに人がいないというスキをついた
③大通りが近くにあり、逃げやすい

こんな状況にでくわしたらどうすることもありません。大事なのは高級な時計を身に着けないこと、これに限ります。

地下鉄で乗車する際のスリ

こちらはローマの地下鉄の様子です。

動画に何人かの女性が映っていると思います。この女性達は電車がホームに到着し、乗客が乗り込んでいるところに紛れてバッグの中やポケットにある財布を盗みます。

この動画ではカメラに気づきスリは成功してないように見えますが、この慣れた様子からみるとおそらく何度もこの手口で犯行を繰り返しているのでしょう

スクーターによるひったくり

こちらはナポリの市内です。

歩いている50~60代の女性のバッグをひったくろうとします。女性がしっかりとバッグを持っていたため、スクーターは石に衝突して失敗に終わります。

ポイント
①バッグはスクーターや車の反対側にかける
②スクーターの音が聞こえたらよける

衝突した後で、バイクを起こしてあげたり、何か説得しようとしている人たちもいますが、結果、泥棒をみすみす逃がしてしまうことにつながってたしまった残念なできごとです。

集団によるスリ

基本的にスリは集団で行われているものだと思ってください。

必ずグルがいます。一人が気を引き付けてもう一人が奪う。

いきなり近くで何かしらの騒ぎ、ケンカをし始めたら怪しいと思ってください。その騒ぎに巻き込まれ、どさくさに紛れて貴重品をスられます。また、その騒ぎをおさめようと警備員のフリをして第3者が介入し、身分証明書などの提示を求めて財布を出させ、その中身をスる。そんな手口が多くみられます。

偽物を買わせる詐欺

道を歩いているとたまにiphoneやタブレットなどを歩きながら売っている人にでくわします。

"最新のiphoneを安く売ってあげるよ!" などと言いながら近寄ってくる彼らは、iphone本体も触らせてくれ、確かにそのiphoneは本物です。しかしiphoneを箱に入れて渡す際に、偽物の砂や石がはいった箱に素早く入れ替え、観光客をまんまと騙すのです。

その手際はプロのマジシャンのそれで、素人では見破れません。道端で何か物を売ってくる人は100%詐欺師ですので、絶対買わないようにしましょう。

対策をしっかりして楽しい旅行を

これまでナポリの危険なエリアや防犯対策、盗難の手口などについてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。

海外は日本に比べて治安が悪いのは当たり前ですし、気を抜かずに行動することが大切です。防犯対策をしっかりしてポイントを守ればリスクはかなり抑えられます。

現在ナポリでは観光にすごく力を入れていて、犯罪も減少傾向にあります。危険なエリアがあったり、気をつけなければいけないのは他のイタリアの都市でも同じです。このポイントを押さえて魅力がつきない街、ナポリの観光を楽しみましょう!

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