ナポリのスポーツといえばやっぱりサッカー。ナポリはここ最近はセリエA屈指の強豪クラブとして活躍しています。
そんなナポリのサッカーチームの本拠地がフオーリグロッタ(Fuori Grotta)にあるディエゴ アルマンド マラドーナスタジアム(Stadio Diego Armando Maradona)です。
スタジアムの名前の由来
もともとこのスタジアムはサンパオロスタジアムという名前で親しまれていましたが、ナポリで大活躍し、ナポリファンから絶大な支持を得ていたマラドーナが2020年に死去。
彼の偉大な功績を称えるために、現在のディエゴ アルマンド マラドーナスタジアム(Stadio Diego Armando Maradona) へと改称されました。
スタジアムの建設
ディエゴ アルマンド マラドーナスタジアムは1959年に、以前使われていたヴォメロ地区のスタジアムに代わってナポリのフオーリグロッタにサンパオロスタジアムとして建てられました。以前のスタジアムが収容人数約20,000人だったのに対し、当初のサンパオロスタジアムは約80,000人を収容する規模でした。
その後、1989年に1990年FIFAワールドカップイタリア開催のため改築が行われました。この工事では雨除けの半屋根が設置されたり、観客席の整備が行われ、収容人数は約70,000人となりました。
このワールドカップでサンパオロスタジアムでは、イタリア代表対マラドーナ率いるアルゼンチン代表などの試合が行われ、スタジアムは熱狂に包まれたといいます。
最近では2019年にナポリでユニバーシアードが開催され、サンパオロスタジアムもメイン会場で使われるということで大規模な改修が行われました。かなり損傷が目立っていた全ての観客席は取り替えられて新たにナポリカラーの青を基調とした色に統一、また2つの大画面スクリーンも設置され、一気にセリエA強豪クラブの風格がでてきました。
スタジアムが抱える問題
2019年で観客席間のスペースを広げたり、使われないシートがあったりと2020年現在の収容人数は約55,000人となっています。とはいえイタリアにあるスタジアムで3番目に規模の大きいスタジアムです。
ナポリだけでなくユベントスを除くセリエAほぼ全てのチームに言えることですが、スタジアムをクラブではなく、市が所有しているため、メンテナンスや工事の予算などで常に市とチームとでもめ事が起こります。
2019年の改修の際にも早く工事を進めたいクラブ側と節約しながら工事を進める市との間で衝突しました。実際ユニバーシアードの開催には間に合ったものの、ナポリの選手が使うロッカールームやシャワールームが間に合わず、ナポリは開幕試合から連続でアウェーでの試合となりました。これには当時のアンチェロッティ監督も相当怒っていたようです。
クラブ側はスタジアムを買取りたい意向を示しているものの、チケット代による収入の半分以上がナポリ市に入るため、ナポリ市も手放す気はサラサラありません。近年なかなか目立った成績を残せていないイタリアサッカーの向上のためにも、今後は自前のスタジアムを持つことがセリエA全体のレベルを上げるためには必要不可欠だと思われます。
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Stadio Diego Armando Maradona
住所: Piazzale Vincenzo Tecchio, 80125 Napoli NA
最寄り駅: モストラ駅(Mostra, クマーナ線)から徒歩約3分
公式サイト: https://www.sscnapoli.it/