ダンテ広場
トレド通りを北に上っていき、右手の開けた場所にダンテ広場(Piazza Dante)はあります。メトロのLinea1のダンテ駅が通るこの広場は昔から今に至るまで、ナポリの重要な広場としてナポリの人々の生活の中心となっています。
現在ではフード系のイベントだったり、アーティストのコンサートなども行われます。
ダンテ広場の歴史
ダンテ広場はそれぞれの時代ごとに様々な用途に使われました。
メルカートの中心
1588年から1800年代半ばまではラルゴ・デル・メルカテッロ(Largo del Mercatello)と呼ばれ、工芸品から食料品にいたるまで毎週水曜日に市場が開催され、カルミネ教会近くのメルカート広場と並んで、多くのナポリ市民にとって欠かせない商業の中心地でした。
また、小麦を保管する穴状の設備やオリーブオイルのタンクなどの貯蔵施設も広場内に設置されていました。
ブルボン家 統治下
1757年になると、ブルボン家カルロ3世(CarloⅢdi Borbone)の命をうけた建築家ルイジ・ヴァンヴィテッリ(Luigi Vanvitelli)によって、広場内に建物の建設が始まりました。
10年間に渡る建設作業を経て、ブルボン家の王を称える建造物として半月型の"フォロ・カロリーノ(il Foro Carolino)"が完成しました。建物の上には26体にも及ぶ彫刻を見ることができ、これらは全てカルロ3世の美徳を表しています。その内の3体は"クリストヴェラート"の彫刻家ジュセッ・サンマルティーノ(Giuseppe Sanmartino)によるものです。
中央上のニッチの部分にはカルロ3世の石像が立つ予定でしたが、ナポレオンのボナポルト朝によるナポリ征服とも重なり、実現することなく現在では時計が飾られています。
イタリア統一後
1860年ナポリのイタリア統一を期に、広場は現在の名前であるダンテ広場(Piazza Dante)と名付けられ、広場の真ん中には彫刻家ティト・アンジェリーニ(Tito Angelini)らによるダンテ像がつくられました。
ブルボン家カルト3世のフォロ・カロリーノは国立寄宿学校施設となり、現在では文系、理系、運動科学系などのLiceo(日本の高等学校にあたる)がはいっています。
Piazza Dante
住所: Piazza Dante, 80135 Napoli NA
最寄り駅: ダンテ駅(dante, linea1)から徒歩約0分