イタリアの夏に欠かせないものといえば冷たいグラニータ!レモンで有名なソレントやアマルフィには美味しいレモンのグラニータをつくるお店がたくさんあります。
冷房などをあまり使わないイタリアでは、こうしたグラニータなどを食べて涼しむのも熱さしのぎの定番です。今回はグラニータの専用機がなくても超簡単にできるレシピをご紹介します。
グラニータの歴史
グラニータ(granita)の発祥はシチリア島といわれています。その起源は古代ローマ時代に遡り、皇帝ネロはアペニン山脈から冬の時期に積もった雪を洞窟などの気温の低い場所に保管させ、夏にその雪を削って果汁やハチミツなどをかけて食べる習慣があったといいます。
9世紀頃シチリアにアラブ人が支配されると、シャルバット(sharbat)と呼ばれる果汁やバラの水などを冷たくした飲み物も彼らによって持ち込まれました。
その後、雪に塩を入れると急激に温度が下がることに気づいたアラブ人は果汁などが入った亜鉛製の容器を囲うように雪と塩をまぜあわせて覆い、容器の液体をかき混ぜ続けることで、まさに今日知られるグラニータのようにシャーベット状になることを発見しました。
グラニータの種類
ひとくちにグラニータといっても場所によって幅があります。シチリアのグラニータはいわゆるシャーベットのように、氷の粒が細かく、なめらかなグラニータがいいとされます。
一方ローマでは氷を削ってその上からシロップをかける、日本のかき氷のような、グラッタケッカ(grattachecca)と呼ばれるグラニータが主流だったりします。
ナポリの町にあるバールではシチリア風のなめらなからグラニータが主流となってきていますが、道端にある昔ながらのグラニータ屋さんや海近くのビーチなどでは氷の粒が粗いグラッタケッカ式が多く見られます。
どちらも良さがあるので、どちらのタイプも美味しいです。
レモンのグラニータのレシピ
グラニータの大定番、レモンをつかったグラニータをご紹介。
水と砂糖を沸かしてシロップをつくってからレモン汁と合わせますが、すぐに作りたい!という場合は水と砂糖、レモン汁をそのままブレンダーで合わせてしまっても大丈夫です。時間がある時はちゃんとシロップをつくってあげるとよりなめらかで、溶けにくい仕上がりになります。
少し時間はかかりますが、レモン、砂糖、水だけでつくるシンプルなグラニータは自然な美味しさで、暑い夏にぴったりです!
・レモン汁 100ml
・水 500ml
・砂糖 100~125g
①小鍋に水と砂糖を入れて火にかけて沸かし、シロップをつくります。沸騰したら火を止め、常温になるまで冷まします。
②レモンを半分に切り、搾ってレモン汁をとります。レモンの香りや苦みを仕上げにプラスしたい場合はあらかじめ皮を削ってとっておきましょう。
②深さのあるステンレスの容器に①のシロップとレモン汁を入れ、スプーンでかきまぜます。ラップをして冷凍庫へ。
③2時間ほどしたら冷凍庫から取り出し、ブレンダーにかけて再び冷凍庫へ。様子を見ながら取り出し、ブレンダーにかける作業を数回繰り返します。
④自分の好みの状態に仕上がったらグラスに盛り付けて完成!(合計3~4時間ほどで完成)
アレンジは無限大
グラニータの基本の作り方さえマスターしてしまえばグラニータのアレンジは無限大です。色んなフルーツを使ってお好みのグラニータをつくりましょう!市販のジュースを使ってしまうのも手です。
個人的なオススメはレモン+生姜のグラニータ。レモンの酸味と生姜の風味がマッチしてとても美味しいんです。ぜひ自分だけのグラニータをお楽しみください。