イタリアの各地にはピアット・ポーヴェロ(貧しい皿)と呼ばれる料理が多く存在していて、庶民が安価で手に入りやすい食材を工夫しながら作った料理の事を指します。
ナポリにもたくさんのピアット・ポーヴェロがありますが、そのひとつにカリフラワーをつかったパスタがあります。あまりに家庭的な料理なのでレストランで見かけることも少ないですが、優しいカリフラワーの味わいがとても美味しいパスタです。
ナポリ風カリフラワーのパスタの特徴
ナポリの家庭でよく食べられるカリフラワーのパスタですが、今ではイタリア全土の家庭でもよく作られます。ナポリ料理の代表ともいえる「パスタ エ パターテ」や「パスタ エ ファジョーリ」などと同様に、パスタを別にゆでずに鍋一つで、食材と一緒に煮込んでいくのが特徴です。
パスタと一緒に煮込まれたカリフラワーはくずれてソース状になり、ショートパスタとの相性も抜群。昔は味にアクセントを加えるためにラードを使っていましたが、現在はパンチェッタやグアンチャーレなどを入れたり、アンチョビを使う人もいます。
ナポリ風カリフラワーのパスタのレシピ
・ショートパスタ 240g
・玉ねぎ 1/2個
・グアンチャーレ 60g
・カリフラワー 1個
・ニンニク 1片
・オリーブオイル 適量
・パルミジャーノチーズ 適量
①カリフラワーは房から外し、小さくカットしておきます。
②鍋にオリーブオイルをひき、ニンニク、グアンチャーレを弱火で炒め、油を引き出しながらカリカリになるまでじっくり加熱します。
③ニンニクを取り出し、みじん切りにした玉ねぎを加えて弱火で薄く色づくまで数分炒めます。さらにカットしたカリフラワーも加えて馴染ませるように加熱していきます。
④カリフラワーが被るくらいの水を入れてゆでていきます。火が通ってカリフラワーがやわらかくなったらパスタも加えて弱火でコトコト煮込んでいきます。(途中で水分が足りなくなったら水を足します)
⑤パスタがいい固さに仕上がったら、塩で味を整え、パスタソースがちょうどいい水分濃度になるように火力を調節して完成。仕上げのパルミジャーノチーズはたっぷりと。
さいごに
お鍋ひとつでできてしまうので、洗い物も少なくてとても楽。パスタソースの水分濃度を調節するのが最初は難しいかもしれませんが、何回か試しているうちにきっとベストな仕上がりがわかるはずです。
あっさりしたパスタですので、パルミジャーノチーズや黒胡椒、ハーブなどでアクセントをつけてあげるとより美味しくなると思います。ぜひお試しください!