ストゥルッフォリの歴史とレシピ 宝石のように輝くナポリのクリスマスドルチェ -Struffoli-

イタリアのクリスマスシーズンには、パネットーネやパンドーロをはじめとした、たくさんの甘いドルチェが食卓を賑わせます。

ナポリのクリスマスに欠かせないドルチェといえば、何といってもストゥルッフォリ(Struffoli)。日本ではあまり馴染みのないドルチェですが、ナポリではこれなしにはクリスマスは迎えられません!そんなストゥルッフォリの特徴や歴史、レシピについてご紹介します。

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ストゥルッフォリとは

ストゥルッフォリはクリスマスシーズンに食べられるドルチェで、今でこそイタリア全土で見かけることができますが、もともとはナポリ発祥のドルチェです。

ストゥルッフォリの特徴はその華やかな見た目とあまーい香りです。たっぷりのハチミツでコーティングされたドーナツ生地はツヤがあってまるでキラキラ輝く宝石のよう。さらにその上にはカラフルな砂糖や、カンディーティ(Canditi)と呼ばれる果物のシロップ漬けなどを飾りつけ、見ているだけでなんだか楽しくなってきます。

ドーナツ生地に練りこまれたレモンやオレンジの皮などの柑橘系のさわやかな香りとハチミツの甘い香り、リキュールの奥深い香りがいっぱいに広がるのもストゥルッフォリの魅力です。

見た目の華やかさとは反して、味わいは南イタリアのお菓子だけあって素朴なストゥルッフォリですが、もう一粒、もう一粒と手をのばしているうちに、止まらなくなるから不思議です!

ストゥルッフォリの歴史

ストゥルッフォリの歴史はとても古く、その起源はなんと約2000年近く前にまで遡ります。

このお菓子はギリシャからナポリ(パルテノペ)に移住してきたギリシャ人によって伝えられました。ストゥルッフォリという名前も、ギリシャ語で"まるっこい"を意味する、ストロングロス(Strongoulos)に由来するという説が有力です。

今でもギリシャにはルクマデス(Loukomades)というお菓子が残っていて、小さな丸いドーナツ生地にハチミツでコーティングするという工程もストゥルッフォリに非常に似ているものです。違う点は砂糖やカンディーティではなくて、ヘーゼルナッツやアーモンドといったナッツ系をトッピングするようです。

ギリシャ人から伝えられた後は、ナポリの修道院などでつくられ続けたストゥルッフォリ。長い期間の間で少しの変化はあったものの、今日までそのつくり方が代々受け継がれています。

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ストゥルッフォリのレシピ

今回はそんなストゥルッフォリのレシピをご紹介!

ポイントは一粒の大きさをできるだけ小さめにすること。そうすることでハチミツがたっぷりと絡みます。材料も工程もシンプルで、イタリア菓子らしい気取らない味わいが特徴です。

材料

生地
・薄力粉 300g
・砂糖 20g
・塩 ひとつまみ(しっかりめ)
・バター 30g
・卵 2個(約120g)
・卵黄 1個(約20g)
・レモンの皮
・オレンジの皮
・リキュール(アニス酒)

トッピング
・ハチミツ 250g
・トッピング用砂糖
・トッピング用カンディーティ(砂糖漬け)

オイル(揚げ用)


~下準備~

・バターは耐熱容器に入れ、電子レンジで溶かしておく
・レモンの皮、オレンジの皮はすりおろしておく
・薄力粉はふるっておく

レシピ工程

①大きめのボールに材料を全ていれ、手で混ぜ合わせていきます。リキュールはアニス酒を使うのが一般的ですが、お好みでリモンチェッロやラム酒でもバッチリです。

レシピ工程

②生地がまとまってきたら台に移して、5分程捏ねていきます。

レシピ工程

③表面が滑らかになって、手にくっつかなくなったら捏ねあがりです。ラップでくるんで約30分生地を休ませます。

レシピ工程

④生地を休ませたら、少しづつ生地を切り出して、細長い棒状になるように手のひらで転がしていきます。

レシピ工程

⑤直径が1cm以下になるようにのばせたら、スケッパーで生地をカットしていきます。

レシピ工程

⑥カットした生地はくっつかないようにバットの上に広げておきます。もしきれいな布があれば、下に敷いておくとバットにもつかないのでよりオススメです。

レシピ工程

⑦180℃強に温めた油で、こんがりキツネ色になるまで約1~2分生地を揚げていきます。ペーパーキッチンの上で余分な油をとりつつ、粗熱をとります。

レシピ工程

⑧生地の粗熱がとれたら、フライパンにハチミツを入れて温めていきます。

レシピ工程

⑨ハチミツがサラッとするまで温められたら、揚げた生地を投入してハチミツとからめていきます。

レシピ工程

⑩器に好きなように盛り付けて、上からトッピング用の砂糖やカンディーティをのせれば完成!お好みでナッツをのせてもいいかもしれません。

さいごに

リッチなフランス菓子に比べて、イタリアのお菓子は素朴なものが多いです。

ストゥルッフォリの生地も結構ボソッとしていて、最初はそこまで美味しいと感じないかもしれません(実際僕も最初はそこまで好きじゃなかった)。ですが、食べているうちにハチミツの香りと甘さ、フワッと感じる柑橘系のアクセントに、この素朴なドーナツ生地がぴったりなのです。

食べていくうちにどんどんハマっていく、そんな魅力的なドルチェがストゥルッフォリです!

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