イタリアでパスポートを紛失した場合の対処法

イタリアなどの海外で物を失くすのはとても不安になるもので、ましてやパスポートなどの大事なものとなるとなおさらですよね。

パスポートの場合は、大使館に申請する際に日本からの書類が必要になるため、渡航前に事前に準備しておくことも大事です。だからといって、事前に準備しておかなかったら日本に帰れない、なんてことはないので、慌てずに落ち着くことが大切です。

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パスポートを失くしたらどうする?

イタリアでパスポートをなくした場合、"パスポートの再発行"もしくは"帰国のための渡航書"をローマにある日本大使館、もしくはミラノにある日本領事館にて発行してもらう必要があります。

"帰国のための渡航書"を発行とは?

パスポートを紛失した場合、パスポートを再発行するか、帰国のための渡航書を発行してもらいます。

帰国のための渡航書とは、緊急に日本に帰国しなければいけない事情がある場合に、イタリアから日本へ帰国する際のパスポートの代わりとして発行されるものです。

帰国のための渡航書では経由地などの国で空港からでることはできません。また、渡航書を発行した時点で紛失したパスポートには無効処理がかけられるため、あとでパスポートが見つかったとしても再発行する必要があります。

日本大使館へ連絡しよう

パスポートを紛失したことに気づきいたら、日本大使館に連絡して指示を仰ぐことをおススメします。手順がわかっていても、実際に日本語で大使館の方の方から今後のすべきことを説明してもらえればひとまず落ち着くことができるでしょう。

パスポートを失くした際の手順

パスポートを失くした際の手順について順を追って確認していきましょう。

1. 現地警察へ届け出

パスポートを紛失した場合にまずやらなければいきないことは、現地警察へ紛失または盗難の届出をすることです。イタリア語では紛失届は(Denuncia di smarrimento)、盗難の被害届は(Denuncia di furto)といいます。

紛失・盗難の届出はとても重要

この紛失・盗難届があれば、パスポートをなくした状態でもホテルに事情を説明して宿泊することができます。また、後で大使館へ提出するほか、海外保険が適用される場合は保険会社にも提出することになるので、何部かコピーをとっておくといいでしょう。
(ナポリ中心部にある警察をgoogle mapで表示)

ナポリの警察本部はコチラ↓

名称ナポリ警察本部(Questura di Napoli)
住所Via Medina, 75, 80133 Napoli NA
公式サイトquesture.poliziadistato.it
電話番号081-794-1111

2. パスポート再発行に必要な書類を揃える

パスポートの再発行および帰国のための渡航書を発行できるのはローマの日本大使館ミラノの日本領事館になります。ナポリでパスポートを紛失した場合はローマの日本大使館での手続きとなります。

パスポート再発行または帰国のための渡航書発行に必要な書類

  • 旅券発給申請書 1通(大使館備え付け)
  • 紛失一般旅券等届出書 1通(大使館備え付け)
  • 被害届 1通(大使館備え付け)
  • 申請用の写真 2葉(サイズは縦45mm×横35mm)
  • 戸籍謄(抄)本 1通(申請日から遡及して6ヵ月以内に発行されたもの)
  • 警察署が発行した届出書 1通
  • 日本国籍が確認できる身分証明書類(運転免許証など)
  • 搭乗日が確認できる航空チケット(帰国のための渡航書のみ)

申請用 証明写真の取得

申請用の写真は駅近くなどにある自動証明写真ボックスでや写真屋さんで撮影できます。
日本大使館のすぐ近くにも写真屋さんがあるので、そちらでも大丈夫です。
(google mapで確認)

戸籍謄本が最大の難関

この申請において一番の難関は戸籍謄本が必要な事です。

通常、海外旅行に戸籍謄本を持って旅行に行くことなんてないと思います。そのため、日本から家族などに戸籍謄本を送ってもらう必要があります。ただ、EMSで送ってもらったとしても一週間ほどかかってしまうケースもよくあります。

なので、家族に戸籍謄本をとってもらったら、
ひとまず日本大使館へすぐにFAX
EMSで戸籍謄本の原本を日本大使館へ送付
その際のEMSの送付控を再度大使館へFAX

というふうに対処するのが日数をかけずに申請するための方法だといわれています。

どうしても戸籍謄本が手に入らない場合は例外的に身分証明書の確認で、帰国のための渡航書を発行してもらえるケースもあるようです。 ただし、このあたりのことは人によって事情が違いますし、 ケースバイケースな部分があるので、日本大使館にしっかりと説明して指示を仰ぐことが大切です。

3. 日本大使館へ申請

必要書類を揃えてローマにある日本大使館へ申請します。

大使館の情報はコチラ↓

名称在伊日本大使館(Ambasciata del Giappone)
住所Via Quintino Sella, 60, 00187 Roma RM
最寄駅テルミニ駅から徒歩約20分
定休日土・日・祝日
営業時間9:30~12:45 14:15~16:30
電話番号06-487991
営業時間9:00-14:00 (月・火・水)、9:00~16:00(火・木)
公式サイトhttps://www.it.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

申請時にかかる費用と日数

申請の際には手数料がかかります。
・10年パスポート(122ユーロ)
・5年パスポート(84ユーロ)
・5年パスポート 12歳未満(46ユーロ)
・帰国のための渡航書(19ユーロ)

発行にかかるまでの時間
・パスポートの再発行(2日間)
・帰国のための渡航書(午前中に申し込めばその日の夕方)

代金は全て現地通貨(ユーロ)でお釣りがないように揃えておく必要があります。
クレジットカードは使えません。

4. ホテル・チケットの確認と変更

申請に必要なものを確認したら今後の旅程を見直そう

パスポートの再発行や帰国のための渡航書を取得するにしても、旅行の予定を変更せざるを得ません。まず、パスポートなしではヨーロッパをまたいでの旅行はできないので、もしイタリアの後に他の国への旅行が控えている場合はキャンセル、もしくは変更の連絡をしましょう。

イタリア国内で完結する場合でも、パスポートの再発行申請の書類を揃えるのと申請するので滞在日数をのばす必要もでてくるかもしれません。手続きにはローマにある日本大使館にて申請する必要があるため、日本大使館付近のホテルを確保することをおススメします。

5. 保険会社への連絡

海外保険が適用されるケースも

パスポートを盗難された場合には、海外旅行保険の携行品損害補償が受けられます。

クレジットカードに付帯されている海外保険でも、再発行費用をはじめ、大使館に行くまでの交通費や余分にかかった滞在費が5~10万円で補償されます。(海外旅行保険によります)

その際に現地警察での盗難届が必要となりますので、とっておきましょう。

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何事も準備と予防が大切!

旅の計画

海外へ行くと日本の治安がどれだけ良いかよくわかります。普段の日本の生活とはまったく別の世界だということを頭に入れて海外旅行に行く際は準備と予防を怠らないようにしましょう。

備えあれば患いなし "戸籍謄本"

パスポートの盗難・紛失という点に絞った準備といえば、"戸籍謄本"です。

パスポートをなくした場合にはこの戸籍謄本を日本から取り寄せなければいけないので、ここで時間とお金がかかってしまいます。なにより日本にいる家族や知人にお願いしなければならず、負担をかけてしまうことになるので、海外旅行へ行く際には戸籍謄本を取得してから旅行に行くことをおススメします。

戸籍謄本は取得してから6か月以内のものでしたら有効なので、万が一の事を考えれば取っておいて損はありません。また、パスポートのコピーをあらかじめとっておくと再発行の申請がスムーズにいったり、ホテルでの身分証明に役立ちますので準備しておきましょう。

海外旅行でのリスクを最小限に抑えるためにも、準備がなにより大切です。

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