ソレント半島からアマルフィ海岸のレストランに行くと、かなりの頻度で登場するのが「ネラーノ風スパゲッティ」というパスタ。
ナポリのレストランではあまり見かけないパスタですが、ソレントやアマルフィでは定番のパスタで、訪れた際に一度は食べてみたいパスタのひとつです。
ネラーノ風ズッキーニのスパゲッティの起源
今でこそイタリア国内をはじめ、世界的にも知名度が上がってきたネラーノ風スパゲッティですが、その歴史は他のイタリア料理に比べると比較的新しいものです。
このパスタが生まれたのはソレント半島のネラーノという場所にあるリストランテ・マリア グラツィア(Ristorante Maria Grazie)とされています。1952年ごろにこのリストランテで発案されたこのパスタはその後、しだいにアマルフィ、ナポリと広がり、イタリア中に知られるようになりました。
ネラーノ風ズッキーニのスパゲッティのレシピ
いたってシンプルなネラーノ風ズッキーニのスパゲッティ。
主な材料はズッキーニとソレント半島の特産チーズであるプロヴォローネ デル モナコの2つです。もともとはカチョカヴァッロやカチョッタ、ペコリーノなどの複数のチーズを使っていたようですが、現在ではプロヴォローネ デル モナコを使って作るのが定着しています。
シンプルであっさりしながらもズッキーニ本来の味わいとチーズのコクがクセになるパスタです。仕上げにバジルでフレッシュさを加えるのもポイントです。
・スパゲッティ 200g
・ズッキーニ(小) 4~5本(約500g)
・プロヴォローネ デル モナコ 80g
・バジル 約10枚
・にんにく 2かけ
・黒胡椒 適量
・ペコリーノ (お好みで)
①ズッキーニは2~3ミリくらいの薄さにスライスしておきます。なるべくサイズが小さなズッキーニを使うのがポイントです。
②スライスしたズッキーニは油で黄金色になるまで揚げて、キッチンペーパーで余分な油をとりのぞきます。塩、黒胡椒で味をしておきます。
③プロヴォローネ デル モナコはざっくりと削っておきます。
④冷たいフライパンにオリーブオイル、つぶしたにんにくを入れて火にかけます。にんにくが色づいたらバジルを数枚ちぎって香りを立たせ、焦げないうちにパスタのゆで汁を加えます。
⑤パスタがゆであがったらフライパンに入れ、揚げておいたズッキーニを加えて火にかけていきます。様子を見ながらゆで汁を足して、ソースの濃度を調節します。(チーズが入るので少しシャバい状態でOK)
⑥理想のソース濃度とスパゲッティの固さになったら、プロヴォローネ デル モナコを加えてよくまぜ、仕上げていきます。お皿に盛り付け、仕上げにバジル、黒胡椒、お好みでペコリーノをかけて完成!
さいごに
ネラーノ風スパゲッティはソレントやアマルフィではよく見かけるパスタで、その土地で採れたズッキーニとチーズを使って作られます。
機会があればぜひとも召し上がっていただきたい一品です。