【Gambrinus】ナポリの老舗カフェテリア・ガンブリヌス

2020年8月訪問
美味しいカフェが有名なナポリのカフェテリアの中でも、最も有名な老舗カフェテリアがプレビシート広場近くにあるガンブリヌス(Gambrinus)です。
1860年に創業したガンブリヌスはナポリの芸術家や俳優などにも愛されたカフェテリアで、なかでもナポリのコメディアンとして絶大な支持を集めていた(今も)トト(Toto')も通っていたことで知られています。

店内の装飾はいかにも老舗といった豪華なもので、バリスタやホールスタッフもみんなベストをピシッと着用しています。バリスタがピカピカな手動エスプレッソマシーンを手際よくうごかす様子はまさに職人技で、熱々のカップに淹れられたエスプレッソはクレマがしっかりとしていて濃厚なアロマを感じます。
このガンブリヌスはカフェソスペーゾ、保留コーヒーと呼ばれる習慣があったカフェテリアとしても知られています。カフェソスペーゾとは、お金に余裕のある人が自分が飲んだカフェのお金とは別に、もう一杯分の代金を払っておいて、貧しい人たちがカフェを飲みに来た時にその「保留」されたカフェを飲むことができるというシステムです。
ナポリらしいこのシステムはこのカフェを中心に広まっていったと言われています。


もちろんエスプレッソは美味しいですが、人気なのがこのお店が1990年代から提供しているオリジナルコーヒー、ヘーゼルナッツのエスプレッソ(Caffe' alla Nocciola)です。
ローストしてヘーゼルナッツを使ってつくったヘーゼルナッツペーストに生クリームや粉糖でクリームをつくり、濃いエスプレッソと合わせた一杯。ナッツとコーヒーの組み合わせは言わずもがな、ナッツの芳ばしい甘さと濃いエスプレッソの苦みが合わさり、とてもリッチな一杯となっています。
ドルチェもたくさんあり、ババやスフォリアテッラなどのナポリ菓子を食べながらエスプレッソのエスプレッソは格別ですね。





店内にも席がありますが、店内の席に座ってしまうとグーーーンとお値段が高くなってしまうので、カフェと雰囲気をサクッと楽しみたいだけならイタリア語でバンコ(Banco)と呼ばれるカウンターで飲むのがおすすめです。
テラス席も優雅でとても気持ちがいいですが、カフェとドルチェを頼んだだけで2人で30ユーロとか普通にいってしまうので気を付けましょう。


Gran Caffè Gambrinus
住所: Via Chiaia, 1, 80132 Napoli NA
営業時間: 7:00-0:00
定休日: なし
料金: 10-20ユーロ(一人)
アクセス: トレド駅から徒歩約8分
公式サイト: https://grancaffegambrinus.com/