【カポダンノ】街中から花火が打ち上げられる!イタリアでの年越しの祝い方-Capodanno-
スポンサーリンク

イタリア式新年の祝い方 カポダンノ

イタリア語で1月1日をカポダンノ(Capodanno)、大晦日をカポダンノの前日ということでヴィジリア・ディ・カポダンノ(vigilia di capodanno)といいます。

日本では年越しそばを食べて、家族団らんの時を過ごし、初詣にでかける、なんていうのが最もベーシックな祝い方かもしれません。イタリアでは"チェノーネ(cenone)"とよばれる大夕食が用意されます。そして0時と同時に盛大な花火で新年を祝い、その後各街の広場やディスコに繰り出して音楽やダンスを楽しみ、その宴は朝方まで続きます。

日本では元旦の後もお正月として、会社も休みになったり、家族と一緒にいる時間として比較的ゆっくりと過ごすイメージがありますが、イタリアにはお正月はありません。1月2日からどこの会社も仕事がはじまるケースがほとんどで、その分カポダンノはイタリア中で盛大に行われます。

年越しの大夕食 "チェノーネ(cenone)"

チェノーネ

イタリアの年越しには家族や親せきが集まってチェノーネとよばれる大夕食が行われます。

また、レストランは休みのところも多く、空いていてもアラカルトメニューはほとんどなく、チェノーネ専用のメニューが用意されていることがほとんどです。

予約も早い段階から埋まりがちなので、ナポリでのチェノーネを計画している場合は前もって、お店がやっているか、メニュー構成はどうなっているか、予約可能か、滞在先ホテルのレストランでチェノーネができるか、など確認しておいたほうがいいでしょう。

スポンサーリンク

ナポリのチェノーネのメニュー

イタリア・ナポリを例に、伝統的なチェノーネのメニューをご紹介します。ナポリの伝統的なチェノーネは基本的に魚介ベースのメニュー構成です。

ナポリでは魚介料理というのは豪華で特別な意味をもち、なにかのお祝いごとには魚介がよく食べられます。一年の終わりと始まりにふさわしく、チェノーネには各家庭のマンマもここぞとばかりに腕をふるい、食べきれないほどの量の料理を作ります。

これはお腹をすかせて一年を迎えては縁起が悪いといった伝統もあるようです。ここではナポリの伝統的なチェノーネの一例としてメニューをご紹介します。

魚介のマリネ

まずナポリのチェノーネの前菜に欠かせないのが魚介のマリネです。チェノーネの前菜のキーワードは"freschezza(フレッシュさ)"

生ガキ、赤エビのマリネ、サーモンのマリネ、シャコのカルパッチョなどなど贅沢な海の幸で夕食がはじまります。合わせるのはスプマンテか微発砲の白ワインが定番です。

カキ
生ガキとレモンは言うことなし
エビ
イタリアでもエビは贅沢な食材の象徴

オマール海老のリングイネ or スパゲッティボンゴレ

オマール海老(astice)はまさに贅沢の象徴。その日に買ってきたまだ生きている新鮮なオマール海老をミニトマトとともにリングイネでシンプルに仕上げます。

その他にもあさりを使ったスパゲッティボンゴレ(sapghetti alle vongole)や、色々な種類の貝類をナポリの手打ちパスタ シャラテッリであわせたシャラテッリ アイ フルッティ ディ マーレ(scialatielli ai frutti di mare)など、各家庭のマンマ自信の魚介パスタがふるまわれます。共通するテーマはやはり魚介を使うこと。

オマール
オマール海老とミニトマトのリングイネ
ボンゴレ
ボンゴレのスパゲッティ

フリットミスト うなぎと塩漬けタラ

メイン料理もやはり魚。フリットにして食べるのが定番です。エビやイカといった定番の素材に加えてチェノーネに欠かせないのがうなぎ(capitone)とバッカラとよばれる塩漬けにされた干だら(baccalà)のフリットです。

この習慣には聖書にたびたび悪の象徴としてでてくる"蛇"に姿が似たうなぎを食べることで、悪に打ち勝つといった伝統があるようです。

エビとイカ
魚介のフリットミストはみんな大好き
バッカラ
バッカラ 塩漬けされたバッカラを水でもどして使います

カリフラワーとパプリカのマリネ

クリスマスにも必ず食べられるカリフラワーとパプリカのマリネ、インサラータ ディ リンフォルツォ(insalata di rinforzo)。ゆでたカリフラワーにパプリカの酢漬け、オリーブ、アンチョビなどとあえたこのマリネはクリスマスとチェノーネには欠かせません。

その家の女主人がつくるのが伝統的で、大概の場合はおばあちゃんの一品です。

リンフォルツォ
クリスマス、カポダンノ大定番 インサラータ ディ リンフォルツァ

ナッツとドライフルーツ

ナポリ弁で"チョーチョレ(ciociole)"とよばれるのがピスタチオ、ヘーゼルナッツ、くるみ、アーモンド、焼き栗などのナッツ類と、ドライイチジク、レーズン、ドライプルーンなどのドライフルーツです。

前菜、パスタ、メインと食べてお腹もいっぱいになってきたら、この"ciociole"を食べながら0時のカウントダウンまでの待ち時間を楽しみます。デザートワインのパッシートとともにナッツ類をかじりながらの団らんのひと時はまさに幸せといえるでしょう。

クリスマスの食事にも欠かせません。

ナッツ
ピスタチオはナッツ類の中でもダントツ人気
ナッツ
ナッツをつまみながら新年の訪れを待つ

豚肉のソーセージ コテキーノとレンズ豆

0時の花火とシャンパンとともに食される最後の一皿が豚肉でつくられたソーセージ "コテキーノ(cotechino)""レンズ豆(lenticchie)"です。

モデナ発祥のこのソーセージはイタリア全土で特にカポダンノに食べられるもので、コテキーノは"豊かさ"を表し、レンズ豆はその形から"お金"を意味します。来たる年の金運アップのためのゲン担ぎといったところでしょうか。

コテキーノ
コテキーノとレンズ豆 カポダンノ料理の代表格

かなり危険!? カポダンノに行われる伝統

イス

イタリアにはカポダンノの0時を過ぎたころに、古くなった物を窓から外に投げ捨てるという文化があります。過去を捨て、新しく来る年をいいものにしようという意味合いがあり、Tシャツや本をはじめ、机やイス、洗濯機なども窓の外へと投げ捨てられたといいます。

現在でこそ、この伝統は廃れていっていますが(幸いにも 笑)、今でもまだこの伝統を行っている人はいます!というわけでカポダンノの夜は0時が過ぎてもすぐには外に出ず、花火が落ち着いたころを見計らってでかけましょう。

また、赤い下着をつけることも古代ローマ時代に起源する伝統のひとつで、新年を力、エネルギー、血、ハートをイメージされる赤色を身に着けて迎えることが好まれていました。

ナポリの街中から花火が打ち上げられる様子は必見!

0時のカウントダウンとともにナポリの街に花火が一斉に打ち上げられます。ルンゴマーレをはじめ、ナポリ近郊の街々で打ち上げられる花火はすごい迫力でついみとれてしまいます。


ポジリポエリアのホテルから、または卵城前のホテルからが花火と夜景を楽しむベストポジションです。ナポリ一帯に広がる花火と夜景を見ながら年越しなんて、素敵ですね!

花火
卵城があるルンゴマーレでは毎年素晴らしい花火が間近でみられます
スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Xでフォローしよう

おすすめの記事