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【ナポリ王宮】王国の繁栄を支えたまさにナポリの中心 -Palazzo Reale-

【ナポリ王宮】王国の繁栄を支えたまさにナポリの中心 -Palazzo Reale-

ナポリで一番人が賑わうトレド通りを進んでいくと、プレビシート広場に面した赤い大きな建物が見えてきます。威風堂々と建つその建物こそナポリ繁栄の中心、ナポリ王宮(Palazzo Reale)です。

そんなナポリのなかでも重要なナポリ王宮について紹介していきます。

ナポリ王宮の歴史

外観

ナポリ王宮は1600年、当時のスペイン人ナポリ総督フェルナンド・カストロ総督(Fernando Ruiz de Castro)が、間近に迫っていたスペイン王フェリペ3世(FilippoⅢdi di Spagna)のナポリ訪問のために優秀な建築家ドメニコ・フォンターナ(Domenico Fontana)を中心に建物をつくらせたのが始まりです。(実際にはフェリペ3世がナポリにやってくることはありませんでした。)

1734年にはカルロ3世(CarloⅢdi Borbone)が王の居住地とすることを決め、ルイジ・ヴァンヴィテッリ(Luigi Vanvitelli)などの当時の一流建築家のもとナポリ王宮の拡大と改装が行われました。その後、1837年に起きた火事の影響を被ったナポリ王宮は建築家ガエターノ・ジェノヴェーゼ(Gaetano Genovese)によって修復、第二次世界大戦の際にも被害をうけ修復が行われています。

イタリア統一後はサヴォイア家のものとなり、不規則的な居住地としてつかわれるようになりました。1888年にはイタリア王ウンベルト1世の望みによって王宮正面に歴代のナポリの王の石像が置かれ、左から順にルッジェーロ1世、フェデリコ2世、シャルルダンジュー、アルフォンソ1世、カルロ5世(カルロス1世)、ブルボン朝カルロ3世、ジョアッキーノ・ミュラ、ヴィクトリアエマヌエーレ2世で、現在でもこれらの石像はナポリの歴史を伝えています。

石像にまつわるユニークな話

石像

ナポリ王宮前に並んでいる歴代の王の石像ですが、実はこれらの石像の中で、右側4体の石像にまつわるユニークな笑い話があります。それぞれの石像にアフレコしたもので、セリフは右から4番めのカルロ5世から始まり、右に進みます。

カルロ5世(カルロス1世): ここでおしっこしたのは誰だ?
ブルボン朝カルロ3世: 私は知らないな
ジョアッキーノ1世: 私がしたのだ!どうしろと?
エマヌエーレ2世: あれを斬ってしまおう!

........冗談好きな、いかにもナポリっぽい話ですね

王宮内部

そんなナポリ王宮の内部を見学することができます。ナポリの観光スポットとしてあまり取り上げられていないナポリ王宮なのですが、実は内部は結構見応えあります!

白い大理石でつくられた見事な表敬の階段や、玉座の間をはじめとする豪華な王室の数々、王宮内に残るガエターノ・ジェノベーゼによるネオクラシック様式の装飾、美しい景色が見える庭園など、時間を割いて見る価値あります。

ナポリ国立図書館(Biblioteca Nazionale di Napoli)もナポリ王宮内に入っていて、王室の部屋を用いた図書館は歴史のある豪華なつくり。誰でも手続きすれば入れるので、しーんと静かな空間(ナポリでは貴重!)の図書館で旅の疲れをとるのもいいかもしれません。

表敬の階段(Scalone d'Onore)

階段

ナポリの王宮に入ると、まず最初に白い大理石で覆われた迫力のある表敬の階段(Scalano d'Onore)が姿を現します。17世紀に古都トレドのアルカサルをモデルに建てられ、1837年の火事での損傷を受け、ガエターノ・ジェノベーゼにより現在のネオクラシック様式によって修復・修繕されました。

両端にはニッチの中に4つの王の美徳を表す石膏像が設置されていて、それぞれ「力強さ(アントニオ・カリ作)」、「正義(ジェンナーロ・カリ作)、」「寛大さ(ティト・アンジェリーニ作)」、「慎重さ(トンマーゾ・ソラーリ作)」の王室の美徳を表しています。

アンブラクロ(Ambulacro)

通路

表敬の階段を上ると、中庭を囲むようにアンブラクロ(Ambulacro)と呼ばれる廊下にでます。もともと開放的なロッジアだったこの廊下は、19世紀の修復工事の際に中庭側に窓がとりつけられました。窓から差し込む光がとても気持ちのいい空間となっています。

アンブラクロを通って王の劇場や王室、庭園など各部屋へとアクセスでき、表敬の階段がある面のアンブラクロからは、遠くにサンマルティーノ修道院も見ることができます。

王のアパートメント(Appartamento del Re)

アンブラクロで囲まれた面の内、プレビシート広場側のファサードにあたる部分に王のアパートメント(Appartamento del Re)が続きます。

この面には玉座の間(Sala del Trono)をはじめ、宮廷劇場(Teatrino di Corte)、マリアクリスティーナの間(Sala di Maria Cristina)、大将軍の間(Sala del gran capitano)、王の書斎(Studio del re)など多くの重要な部屋が入っています。

宮廷劇場(Teatrino di Corte)

劇場

最初の間は宮廷劇場(Teatrino di Corte)です。もともとスペイン副王が統治していた17世紀半ばには王宮の間(Sala Regia)として利用され、お祝いやパーティにつかわれた部屋でしたが、1768年に両シチリア王フェルディナンド1世とマリア・カロリーナの結婚を記念して宮廷劇場へと改装されました。

有名な建築家フェルディナンド・フーガによってつくられ、壁のニッチにはアポロ、ミネルヴァ、メルクリウス、9柱のムーサのギリシャ神話の石像が見られます。第二次世界大戦で天井が崩壊するなどの被害を受けましたが、20世紀にオリジナルのスタイルを再現する形で修復されました。

玉座の間(Sala del Trono)

玉座の間

宮廷劇場から、3つの部屋(Anticamere)を抜けた先にあるのが、王のアパートメントで一番大事な部屋となる玉座の間(Sala del Trono)です。赤と金のカラーで彩られたこの部屋は、王の威厳を象徴しているといえるでしょう。

玉座の間は統治する王の時代ごとに、いくつもの変化が加えられ、特に1818年、天井の装飾に両シチリア王国の12の県を象徴した女性の姿が金の装飾であしらわれました。

部屋の名前にもなっている玉座は1874年、イタリア統一後につくられたもので、背もたれ上部にはサヴォイア家のシンボルでもある金の鷲がとりつけられています。

女王のアパートメント(Appartamento della Regina)

女王の部屋

ナポリ王宮の海側に位置し、庭園のある面に女王のアパートメント(Appartamento della Regina)があります。

このアパートメントの部屋からはヴェズヴィオ火山や海を眺めることができ、ナポリ王宮の中でも一番リラックスできる部屋ではないでしょうか。女王の間(Sala della regina)、風景の間(Sala dei paesaggi)、女王の部屋(salotto della regina)などがあります。

女王のアパートメントの最後にはヴェスティボロ(Vestibolo)と呼ばれるガエターノ・ジェノベーゼが1860年頃に手掛けたネオクラシック様式の空間があり、アパートメントと庭園をつないでいます。

ヘラクレスの間(Salone d'Ercole)

大広間

ナポリ王宮の中でも最も大きな部屋のひとつ、ヘラクレスの間(Salone d'Ercole)は、17世紀半ばには副王の間としてつかわれ、歴代の副王の人物画が壁に飾られていました。ブルボン朝時代になるとセレモニーや舞踏会のためにもつかわれていたようです。

ヘラクレスという名前は、ジョアッキーノ・ミュラの時代にこの間に飾られていた石膏像ファルネーゼのヘラクラスに由来します。この石膏像はナポリ考古学博物館で見ることができます。

パラティン礼拝堂(Cappella Palatina)

礼拝堂

聖母の被昇天にささげられたこのパラティン礼拝堂(Cappella Palatina)は、王の礼拝堂として、17世紀半ば、表敬の階段のオリジナルをつくったピッキアーティ(Francesco Antonio Picchiatti)によって建てられました。

その後宗教行事の他に、18世紀になるとナポリ楽派と呼ばれる当時のヨーロッパの音楽・オペラの中心的だった楽派の活動拠点としてもつかわれました。

第2次世界大戦で被害を受けますが、窓と窓の間にある旧約聖書のシーンを描いたフレスコ画は当時のものが今も残っているものです。

庭園(Giardino Pensile)

ヴェスティボロからナポリ王宮の海側にある庭園(Giardino Pnsile)にでることができます。

きれいに手入れされたイタリア式の庭園からはヴェズヴィオ火山とナポリ湾を一望でき、気分はまさにナポリの王様。大きな庭園がある王宮は数多くあれど、こうした海の景色が見える庭園がある宮殿というのはあまりないのではないでしょうか。入園料はナポリ王宮と別で2ユーロかかります。

おわりに

いかがでしょうか。

当時ヨーロッパでもかなりの力を持っていたナポリは、カゼルタ宮殿に都が移るまでここのナポリ王宮を中心に動いていました。チケットは値上がりして15ユーロと決して安くはない値段になってしまったのですが、それでもナポリに来たらぜひ見ておきたい観光スポットです。

限られた時間の中で効率よくナポリを観光をするには、現地の方のガイドで歩くのが一番。

おすすめは、ベルトラ(Veltra)が企画しているナポリ街歩きツアー。日本語の話せる現地スタッフの案内で、よりディープなナポリの魅力を楽しむことができます。時間も4時間~6時間など色々あり、行きたい場所を伝えれば行程に組み込んでくれるなどのカスタマイズも可能です。

【プライベートツアー】4時間でさくっと巡る!ナポリ市内半日ウォーキングツアー<ガイド貸切/午前/日本語/ナポリ発>地下都市&サンタキアラ聖堂も入場!ナポリ市内6時間ウォーキングツアー<ガイド貸切/日本語/ナポリ発>

南イタリアの都市ならではの陽気なナポリの街をぜひお楽しみください!

VELTRA(ベルトラ)

Palazzo Reale

住所: Piazza del Plebiscito, 1, 80132 Napoli NA
営業時間: 9:00-20:00
定休日: 水曜日
料金: 15ユーロ
サイト: https://palazzorealedinapoli.org/

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