【Trattoria Vicolo della Neve】サレルノ旧市街の老舗レストランで食べる絶品料理

2025年8月訪問
8月もいよいよ終わり。妻の仕事もはじまるので、その前にどこかに行こうということで、ナポリの南にある港町、サレルノへ散歩がてら観光にやってきました。サレルノは街自体が結構大きく、ルンゴマーレの規模はたぶんナポリより大きいんじゃないかなぁと思うほど。
そんなサレルノ観光をしながら、ランチは以前から行きたかったトラットリア、ヴィーコ・デッラ・ネーヴェ(Trattoria Vicolo della Neve)へ行ってきました。
サレルノにはあまり来たことがないので、サレルノ出身の人に会う度におすすめのお店を聞いたりするのですが、かなりの確率で名前が挙がるのが、このトラットリア。老舗のトラットリアなようで、伝統的なサレルノ料理が味わえるとのことです。
サレルノの旧市街、メルカンティ通りから少し路地にはいったところにあるこのお店。


店内の雰囲気はクラシックなトラットリアという印象ですが、綺麗に改装されていて、きっちりとテーブルに敷いたクロスが心地いいです。お店のカメリエーレ(ホールスタッフ)も気さくで、とても親切。おすすめ料理や、グラスワインも何種類か用意してくれました。
さて、今回のお目当てはまずサレルノの伝統料理、ミルツァ(Milza)。牛の脾臓にあたる部位で、ねっとりとした食感が特徴のレバーに似た味わいです。メニューを見ていると、他にもパプリカの詰め物(Peperone Mbuttunato)など気になる前菜があったので3~4品ほど注文しました。

ナポリ料理ばかり目にしているせいか、こうした他の地域に来た時のメニューは新鮮で、どれも頼みたくなってしまうんですよね...。
頼んだ品々の到着。




どれもシンプルながら丁寧に作られた伝統料理は見るからに美味しそう!
一枚目の写真がミルツァ(Milza)で、牛の脾臓の中にイタリアンパセリ、ニンニク、唐辛子などの詰め物をし、ビネガーを効かせて煮込んだ料理です。にんにくの香りと唐辛子のスパイシーさ、ビネガーの酸味が効いていて夏にもぴったりの一品でした。
以前サレルノで働いていた友人のレストランで食べたミルツァを思い出し、どこか懐かしい気分に。料理って一緒に食べたり作ったりした人の思い出も蘇ってくるから、面白いですよね。
他のパプリカの詰め物、ペペローネ・ンブットゥナート(Peperone Mbuttunato)やチャンボッタ(Ciambotta)、肉団子のトマトソース、ポルペッテ(Polpette al pomodoro)など、どれも美味しかったです。
カンパニア州、特にサレルノで食べられるチャンボッタは、シチリア州の方に行くとカポナータと呼ばれます。ただ、チャンボッタとカポナータの大きく違う点は、ビネガーの有無。カポナータはビネガーを効かせて甘酸っぱく仕上げるのに対し、チャンボッタは揚げた野菜類を和えたもので、ビネガーを入れることはほとんどありません。
その後本当は白インゲン豆のパスタ、パスタ・エ・ファジョーリ(Pasta e Fagioli)も食べたかったのですが、お腹もわりといっぱいになったのと、結構時間的に遅くなってしまたので、ドルチェを注文。
ティラミスとトルタ・カプレーゼ。


飾らないイタリアのドルチェとはまさにこのことでしょう。
カプレーゼはしっとりとした濃厚なチョコがとても美味しく、意外とイタリアにしては甘さ控えめなのも良かったです。
まだ頼みたいメニューも色々とあったので、また次回サレルノに来た時にぜひ寄りたいお店となりました。ただ、他にもサレルノで行きたいお店あるんだよな...。嬉しい悩みです。
Antica Trattoria e Pizzeria Vicolo della Neve
住所: Antica Pizzeria, Vicolo della Neve, 24, 84100 Salerno SA
営業時間: 12:00-15:00, 18:45-23:00
定休日: なし
料金: 20-30ユーロ(一人)
公式サイト: http://www.vicolodellanevesalerno.it/