【Tenuta Vannulo】サレルノで本場のモッツァレラ工房を見学!

サレルノ県のカパッチョ(Capaccio)というモッツァレラの生産が盛んな地域にあるモッツァレラ工房、ヴァンヌーロ(Tenuta Vannulo)。大量生産とは真逆のオーガニックのモッツァレラ製造所です。

1908年に創業したヴァンヌーロは現在のオーナー・アントニオさんが3代目。初めは小さな会社でしたが、アントニオさんのモッツァレラに対する情熱と革新的な生産方法、最新技術を取り入れることで高品質のモッツァレラをつくるモッツァレラ工房として世界的に有名になりました。

朝早くから離れた場所からも新鮮なモッツァレラを求めてお客さんがやってくるヴァンヌーロですが、モッツァレラ工房の敷地を見学することができ、事前に予約すればガイドさんが解説しながらまわってくれます。今回は僕自身も参加した見学ツアーをご紹介します!

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1. モッツァレラの生産工程の見学

モッツァレラチーズの生産は現在も昔ながらの手作業で行われていて、前日に採れた水牛のミルクをつかい朝早くから職人たちがモッツァレラをつくる様子を見学できます。手慣れた手つきでモッツァレラチーズを成形していく様子はついつい見とれてしまいます。

場内で飼育する水牛はおよそ600頭、その内ミルクを搾乳できるのはわずか200頭ほど。また、普通の乳牛1頭から1日当たり20~30Lのミルクを搾乳できるのに対し、水牛はわずか7~8Lほどという少なさです。そのためヴァンヌーロではレストランやお店にも一切卸しておらず、なんと工房に出向いて来た人のみに限定販売しています。この時代にありながら希少!

モッツァレラ工場
モッツァレラチーズの成形作業(モッツァトゥーラ)
モッツァレラ工場
編み込んだトレッチャを披露!

2. 最新設備が整った飼育場

実際に水牛が飼育されている飼育場を見学するとその清潔さにびっくりします。水牛には圧の高いシャワーや自ら体をブラッシングできる大きなブラシ、寝心地の良いゴム製のベッドなど、水牛がストレスなく過ごせるような工夫がたくさん!毎朝5時にはリラックス効果のあるクラシック音楽が流れ、搾乳の量も増えるのだとか。

さらに驚くべきはその搾乳方法です。搾乳マシンは全て全自動で動いていて、乳房の位置をサーチで確認し搾乳するとこまで全てオートです。水牛たちは搾乳が気持ちのいいことだということを覚え、自らの意思で搾乳マシンへと向かっていきます。

また、水牛にはそれぞれ首元にICチップのついたキーホルダーがつけられていて、一頭一頭の搾乳状況を管理しています。一頭あたり一日に三回ほどの搾乳が理想とされ、もし前回の搾乳から8時間経たない場合はドアがロックされ、搾乳されないようになっています。すごい!

搾乳機
全自動の搾乳マシン
水牛
搾乳待ちの水牛たち...。
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3. オーナーのコレクションと革製品の工房

敷地内にはオーナーのアントニオさんのコレクションが展示されている部屋があり、貴重なコレクションを見学できます。アンティークな道具が大好きだというアントニオさんのコレクションはどれもどこか懐かしく、昔ながらの情緒あふれるものばかり。

隣には革製品の工房があり、カバンやベルト、財布などのオリジナルの革製品がつくられてます。こちらの革製品も全て手作業で少量つくられているため、この工房でのみ限定販売されています。

コレクション
銅製品はやっぱりいい味でます
革製品
販売されている革製品はどれもオシャレ!

4. 新鮮なモッツァレラチーズ試食!

見学の最後を締めくくるのはお待ちかねの出来立てモッツァレラチーズの試食!ボッコンチーノと呼ばれるひと口サイズのモッツァレラチーズを口に頬張れば、独特の歯ごたえのある食感とジューシーなミルクが口いっぱいに広がります。

こうして出来立てを食べる機会はなかなかなく、素晴らしい経験になること間違いなし。余ってるようならおかわりもできちゃうかも。

モッツァレラ
出来立てのモッツァレラ、ミルク感がすごい!
工場内
花に囲まれた癒しの空間

水牛のミルクを味わおう!

ヴァンヌーロには水牛のミルクをつかった色々なドルチェを楽しめるヨーグルテリアやレストランが併設されています。

ヨーグルテリアではブリオッシュに水牛のミルクを使ったジェラートやヨーグルト、生クリームなどをトッピングしたり、プリンやカンノーロなども食べられます。ミルク感が強く、味の濃い水牛のミルクはお菓子との相性ももちろん抜群!

モッツァレラチーズも購入することができますが、数に限りがあるため、予め予約しておくと確実なようです。水牛のモッツァレラチーズの保存は必ず常温で、冷蔵保存はしません。常温で約2~3日の保存が可能です。

お菓子
ブリオッシュにヨーグルトと生クリームをトッピング
お菓子
水牛のリコッタチーズをつかったカンノーロ

ヴァンヌーロへの行き方

ヴァンヌーロの最寄駅はパエストゥム駅のひとつ手前、カパッチョ(Capaccio Roccadaspide)という駅になります。

所要時間はナポリから1時間ちょっとで、カパッチョに着いてからは徒歩で約30分ほどです。カパッチョの駅にタクシーなどはないので、ほぼ確実に徒歩で向かうことになります。

動きやすい服装で行きましょう!

Tenuta Vannulo(テヌータ ヴァンヌーロ)

住所: Via Galileo Galilei, 101, 84047 Capaccio SA
営業時間: 7:30 - 19:30
電話番号: +390828724765
ホームページ: http://www.vannulo.it/
料金: 見学はひとり約5ユーロ(参加人数による)

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