【シラクーサ】古代ギリシャ・ローマの面影が残るシチリアで最も美しい街の観光情報!

【シラクーサ】古代ギリシャ・ローマの面影が残るシチリアで最も美しい街の観光情報!

素敵な街がたくさんあるシチリア半島ですが、その中でも最も美しいとの声が多いのがシラクーサ(Siracusa)です。

古代ギリシャ、ローマ時代の遺跡が残るこの街の魅力をご紹介していきます。

シラクーサってどんな街?

島の入口

シラクーサは紀元前8世紀、ギリシャからの移民たちによって建設された都市で、ギリシャ語で低湿地帯を表す「シラコ(Sirako)と名づけられたのが街の名前の由来といわれています。

シラクーサは海洋都市として貿易を中心にみるみる発展し、最盛期には人口100万に及んだほどの大都市でした。街は古代ギリシャ、古代ローマ、アラブ、そしてフランスやスペインなどの支配下におかれながらも、シチリアの重要な都市として栄えました。

今でも古代ギリシャ・ローマ時代の遺跡や建物が多く残っていて、世界遺産にも登録されています。また、数学者アルキメデスの出身地、太宰治の代表作「走れメロス」の舞台となっていることでも有名です。

新市街と旧市街(オルティージャ島)

シラクーサは本島側の新市街と、橋を渡った向こう側にあるオルティージャ島と呼ばれる旧市街に分かれています。

新市街には、ギリシャ劇場、ディオニシオスの耳、天国の石切り場などの古代ギリシャ・ローマ時代の貴重な遺跡が見学できるネアポリス考古学公園(Parco Archeologico Neapolis)や、その目の前にある近代的な教会、涙の聖母教会(Basilica Santuario Madonna delle Lacrime)などがあります。

旧市街のオルティージャ島(Ortigia)は、もともとシラクーサの起源となった島で観光名所がたくさん!メインの観光はこちらのオルティージャ島になると思います。

教会
新市街にある涙の聖母教会

シラクーサの外せない見どころ

そんな古代ギリシャ・ローマの歴史が残る美しい街、シラクーサ。

今回はオルティージャ島の絶対外せない見どころをしぼってご紹介していきます。

アポロ神殿(Tempio di Apollo)

神殿跡

シラクーサのオルティージャ島に入り、間もなくすると見えてくるのが紀元前7世紀頃に建てられたとされるアポロ神殿(Tempio di Apollo)です。シチリアで現存するドリス式の神殿で最古のものといわれ、街にドーンと残る遺跡は何とも印象的です。

アポロ神殿の横道にはシラクーサの市場(メルカート)がずらっと並ぶメルカート通り(Mercato di Ortigia)が延びています。新鮮なシチリアの野菜や果物、魚介類、チーズなど現地でしか味わえない食材と活気あるシチリアの市場は見ているだけでも楽しい!ぜひローカルな市場の雰囲気を感じてみてください。

Tempio di Apollo

住所: Via dell'Apollonion, 96100 Siracusa SR
料金: 無料

アルキメデス広場(Piazza Archimede)

広場

シラクーサ出身の数学者アルキメデスのオマージュとして彼の名がついたアルキメデス広場(Piazza Archimede)は、アポロ神殿から大聖堂に向かう途中にある広場です。アルキメデスは敵だった古代ローマからも一目置かれた優秀な学者でしたが、第二次ポエニ戦争にて(あやまって)殺害されました。

広場の中心にはアルテミス(ディアーナ)の美しい噴水をみることができます。

Piazza Archimede

住所: Piazza Archimede, 96100 Siracusa SR
料金: 無料

シラクーサ大聖堂(Duomo di Siracusa)

大聖堂

シラクーサ大聖堂(Duomo di Siracusa)はドゥオモ広場に建つ、シラクーサの一番の観光スポットです。古代ギリシャのアテネ神殿を改装して建てられたこの大聖堂は、今も尚、神殿の柱など古代ギリシャ時代の面影が残ります。正面ハザードはバロック様式の壮大な外観が印象的で、神秘的な雰囲気をすごく感じます。

広場の近くにはシラクーサの守護聖人でもある聖ルチアに捧げたサンタ・ルチア教会(Chiesa di Santa Lucia alla Badia)もあります。聖ルチアのシンボルは「目」で、視覚障害者の苦しみを理解し、その苦しみから人々を救う力を持つと信じられています。

Duomo di Siracusa

住所: Piazza Duomo, 5, 96100 Siracusa SR
時間: 7:30-19:00
定休日: なし
料金: 2ユーロ
公式サイト: https://arcidiocesi.siracusa.it/chiesa-cattedrale/

アレトゥーサの泉(La Fonte Aretusa)

泉

ドゥオーモ広場から海を目指してさらに進むと、シラクーサの海を眺めることができるルンゴマーレにでます。そんなルンゴマーレの始まりの地点にあるのがアレトゥーサの泉(La Fonte Aretusa)、アレトゥーサはアルテミスに仕えていた妖精の名です。

伝説では、川の神アルペイオスに追われた妖精アレトゥーサが、逃れるためにアルテミスに助けを求め、シラクーサの泉へと姿を変えたとされています。泉は海の近くにありながら真水で、その珍しい現象から伝説が生まれたのかもしれません。

La Fonte Aretusa

住所: Largo Aretusa, 96100 Siracusa SR
料金: 無料

マニアーチェ城(Castello Maniace)

城

ルンゴマーレをずっと行くと見えてくる島の最南端に位置するのがマニアーチェ城(Castello Maniace)です。要塞としての起源はすでに古代ギリシャ時代からはじまっており、防衛の意味でも非常に重要な場所でした。

11世紀、ビサンチン帝国のジョルジョ・マニアーチェによって城としての建築が行われ、13世紀のホーエンシュタウフェン朝フェデリコ2世によって現在のような城に建設されました。開館時間が限られていますが、海の眺めがとてもきれいなスポットです。

Castello Maniace

住所: Piazza Federico di Svevia, 5, 96100 Siracusa SR
時間: 8:30-18:45(季節や曜日によって変化)
定休日: なし
料金: 6ユーロ
公式サイト: https://www.comune.siracusa.it/vivere-il-comune/luoghi/castello-maniace

聖ジョヴァンニ教会(Chiesa di San Giovannello)

教会

オルティージャ島の東側、やや入り組んだエリアにあるのが聖ジョヴァンニ教会(Chisa di San Giovannello)です。この教会はあまり有名ではないかもしれませんが、どこか心を惹かれる素敵な教会です。

15世紀頃に建てられてこの教会で、ゴシック様式のベージュっぽいシンプルな岩でできた正面のファザードは美しく、中に入ると天井のない開放的な空間が広がります。屋根のない教会というのが初めてで新しく、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

Chiesa di San Giovannello

住所: Piazza del Precursore, 96100 Siracusa SR
料金: 無料

シラクーサの食べ物

シラクーサは海に面した都市だけあって、魚介をつかった料理を中心にたくさんの美味しい料理があります。

パスタで有名なのはシラクーサ風のパスタフリッタ(Pasta Fritta alla Siracusana)で、アンチョビとにんにくを効かせ、揚げ焼きしたスパゲッティにカリカリパン粉をたっぷりかけた料理で、食感とアンチョビの塩味がくせになる美味しさ。

他にも魚を白ワインと場合によってはトマトソースで煮込んだスープ料理のマタロッタ(Matalotta)、青魚のポルペッティーネ(Puppetti i Muccu)、カタツムリのトマトソース煮込み(Vavaluci)、マグロのギオッタ風(Tonno alla Ghiotta)などがあります。

新鮮な魚介をシンプルに食べるのもおすすめ。

シラクーサへの行き方

シラクーサへは、シチリアの主要観光地から電車、またはバスでアクセスすることができます。

基本的にシチリアの移動はバスが便利。電車だと結構遠回りしたり、遅延することも多く、料金も高め。バスがある場合はできるだけバスを使うといいでしょう。

シチリアの一番大きな都市パレルモからのアクセスはバスが便利。Interbus社のバスに乗れば、パレルモからシラクーサまで約3時間半、料金は15ユーロほどで行くことができます。ただ一日に数本しかないので、しっかりサイトでバスの時刻を確認しておくことを忘れずに。

電車で行く場合は一度メッシーナに出て乗り換え、メッシーナからシラクーサへと向かいます。時間も料金も倍近くになるので、メッシーナやカターニアに寄ってから行く場合以外はバス推奨です。

カターニアからの場合は電車、バス、どちらでもアクセス可能です。バスはInterbus社で、カターニア空港、カターニア駅、ボルセッリーノ広場などから出ているので、近くにバス停がある場合はバスを使うといいでしょう。

所要時間はどちらも約1時間半弱、料金も6~10ユーロほどなのでほとんど変わりません。電車は1時間に1本、バスは1時間に2~3本となかなか頻繁に走っています。

タオルミーナからの場合はバスがないので、電車でアクセスとなります。

タオルミーナは高台にある街で、鉄道駅(Taormina-Giardini)は少し離れた下のほうにあります。そのため、タオルミーナの旧市街から鉄道駅まで出るのが少し面倒です。ただ、鉄道駅まで出てしまえば、シラクーサまで直通で約2時間、12~15ユーロほどで行くことができます。

おわりに

いかがでしょうか。シチリアの中でも歴史が長く、世界遺産にも登録されている素敵な街シラクーサ、パレルモ拠点の場合少し遠いかもしれませんが、カターニアを拠点にする場合にはぜひ訪れたい都市のひとつです。

古代ギリシャ・ローマ時代に栄えた神秘的な都市をぜひお楽しみください!

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