ナポリの街を歩くとフリッジトリア(Friggitoria)と呼ばれる揚げ物屋さんをたくさん見かけます。そこにはビールのおつまみにぴったりな美味しいフリットがずらっと勢ぞろい。
そんなフリットの定番中の定番がこのゼッポリーネ(Zeppoline)。今回はそんなゼッポリーネについてご紹介します!
ゼッポリーネとは
ゼッポリーネとはナポリの定番フリットで、海藻を練りこんだやわかいピッツァ生地を油で揚げたものです。小さな丸い形をしていて、サクッモチッとした軽い食感と磯の風味は一度食べだすと止まりません!普段から海藻類を食べる日本人にとっても馴染みやすいフリットですね。
もともとは前日に余ったピッツァ生地を有効活用するため、いつでも手に入った海藻を足して揚げて提供していたのが始まりとされています。今ではゼッポリーネの生地はピッツァ生地よりもやわらかくして、より軽い食感にしたものが好まれています。
他にもナポリには似たようなフリットで、パスタクレッシュータ(Pasta cresciuta)と呼ばれるフリットがありますが、パスタクレッシュータには海藻は入れず、炭酸水でより軽い食感を出すのが特徴です。
ゼッポリーネのレシピ
ゼッポリーネはとても簡単にできる美味しいフリットです。
海藻と塩気のある生地はビールのおつまみにぴったりですし、モチッとした食感は子どもにも大人気!
・(中)強力粉 200g
・塩 4g
・青のり 30g
・生イースト 6~10g
・水 240g
①イタリアの海藻はこんな感じで大きいものがほとんどなので細かく包丁でカットします。日本では青のりなどを使いましょう。
②ボウルに粉以外の材料を入れて溶かします。全て溶けたら小麦粉も加えて指先を使って混ぜていきます。
③材料がムラなく、均一に混ざったらラップをして1~2時間ほど常温で倍のボリュームになるまで発酵させます。
④発酵できたら、スプーンを使って形成された気泡を均等に散りばめるように大きく数回かきまぜます。
⑤スプーンで生地をすくい、約180℃に温めた油に落とし、1~2分揚げていきます。※スプーンとボウルの内部を使って生地が張るようにしてすくうと、きれいな丸い形に仕上がります。
⑥仕上げに塩を上から振りかけて完成!
色々なバリエーションが楽しめるゼッポリーネ
簡単なのにとても美味しいゼッポリーネ。海藻を使うのが本来のゼッポリーネですが、色んなアレンジができるのもゼッポリーネの面白いところ。
ズッキーニの花やドライトマトを使ったり、青ネギとシラスを加えて和風に仕上げるのもいいですね。ちょっとしたおつまみや前菜に困った際にぜひオススメです!
今回使用した小麦粉はナポリの製粉メーカー・カプート社の小麦粉(サッコロッソ)です。本場ナポリのピッツァエリアでの支持率ナンバーワンの小麦粉で、水との馴染みやグルテンの形成具合、焼いた時の香りが素晴らしい小麦粉です。