【フロリディアーナ公園】ヴォメロ地区に佇む"穴場絶景スポット" -Villa Floridiana-

ヴォメロエリアはナポリの中心に比べて落ち着いた印象を受けますが、中でもフロリディアーナ公園(Villa Floridiana)は緑溢れる静かな空間で、ヴォメロの人たちに人気のオススメ散歩スポットです。

スポンサーリンク

フロリディアーナ公園の歴史

両シチリア王フェルディナンド1世(FerdinandoⅠdelle Due Sicilie)が第2の妻であるフロルディア公爵夫人ルチア・ミリャッチョ(Lucia Migliccio)へのプレゼントとしてヴォメロの土地と邸宅を買い取り、1817年に緑のある庭園と別荘を仕立てたのがこのフロリディアーナ公園です。

ロマンチックなストーリーの裏話

こう聞くといかにもロマンチックな公園という風に思われるかもしれませんが、実はちょっと複雑な時代背景があるんです。

フェルディナンド1世はマリーアントワネットの姉でもあるマリアカロリーナ(Maria Carolina)と結婚し、多くの子供にも恵まれ、息のあった夫婦のように思われました。しかし実のところは政治に興味のないフェルディナンド1世は狩りや社交に明け暮れて、政治の実権はマリアカロリーナひとりが握っていた状態でした。実際マリアカロリーナとの結婚生活中にもフェルディナンドの周りには何人もの愛人がいたといわれています。

ナポレオンの台頭でナポリからシチリアへ追い出された格好となった国王夫婦ですが、肉体的・精神的にも弱くなったマリアカロリーナは故郷オーストリアに亡命せざるを得なくなりました。そんな妻が苦しむ中、フェルディナンドはシチリアのフロルディア公爵夫人ルチア・ミリャッチョと恋に落ち、妻のマリアカロリーナの死後わずか80日後、彼女と結婚することになります。

そんな第2の妻へのプレゼントがこのフロリディアーナ公園ということです。
政治的センスのないフェルディナンド1世に代わって、ナポリの苦しい時代をほぼ一人で舵とってきたマリアカロリーナについつい同情したくなります。

園内に溢れる癒しの空間

そんな複雑な歴史背景にできた公園ですが、現在ではナポリ市の管轄となり、園内には松、プラタナス、ヤシの木、黄楊、ツバキなどの150種以上の植物が植えられ、喧噪な街に癒しを与えるヴォメロの住民たちの憩いの公園となっています。

マルティーナ公寄贈の陶器コレクションが保管されている博物館もあり、コレクションの中には日本の冬季なんかもあって面白いです。時間があれば見学してみるのもいいですね。

小道
ナポリでは貴重な緑がいっぱい!
水道
熱い時は水を額にかけてリフレッシュ
芝生
芝生に寝転がっている人も多いです

公園にはかわいいネコがたくさん!

フロリディアーナ公園にはネコがたくさん住んでいることで有名です。野良猫とは思えないほどのかわいさで、毎日お世話をしに来るおじいちゃんのおかげもあり、食べ物に困ることもないようです。

グレーのネコ
グレー: 人に慣れていてなつっこい
茶色いネコ
ブラウン: 一番か弱いネコ
黒いネコ
黒: エサを横取りしてたのでボスかも!?

パノラマとカメが住む池

フロリディアーナ公園を真っすぐ進んでいくと、マルティーナ公の陶器コレクション博物館の裏側に出られます。そこにはパノラマへと続く階段があり、今までの緑一色だった公園から一転、ナポリ湾を見渡せる絶景パノラマが姿を現します。

パノラマ近くにある池には大きなカメがたくさんいることで有名で、実は大きくなりすぎて飼えなくなったカメたちが放たれてできあがった、いわば老人ホームならぬ"老カメホーム"なのです 笑

敷地内
博物館の裏手とパノラマへと続く階段
池
カメ池!よく見ると全部カメ!笑
パノラマ
ポジリポを見渡す絶景ポイント!

Villa Flordiana

住所: Via Domenico Cimarosa, 77, 80127 Napoli NA
最寄り駅: ヴァンヴィテッリ駅(Vanvitelli, linea1)から徒歩約5分
営業時間: 8:00-16:00 (冬季)、8:30-19:30(夏季)
定休日: なし
料金: 無料(敷地内の博物館は4ユーロ)
公式サイト: http://www.polomusealecampania.beniculturali.it/index.php/il-museo

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事