【サンターガタ・デ・ゴーティ】ベネヴェントの小さな街のオススメ観光情報!

今回ご紹介する町はベネヴェント県の小さな街、サンターガタ・デ・ゴーティ(Sant'Agata de Goti)。

自然で溢れ、歴史のあるサンターガタ・デ・ゴーティの魅力をご紹介します。

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サンターガタ・デ・ゴーティってどんな町?

サンターガタ・デ・ゴーティはベネヴェントの街のひとつで、ちょうどカゼルタとの境目に位置します。海抜約159メートルのサンターガタ・デ・ゴーティは、かつてサム二ウム人によって開発された土地で、街の至る所にその歴史と芸術、文化、伝統を垣間見ることができます。

別名サム二ウムの真珠(Perla del Sannio)と呼ばれるサンターガタ・デ・ゴーティは紀元前4世紀の共和制ローマとサム二ウムが争ったサティキュラの戦いの舞台となったことでも知られ、その後ローマ、ロンゴバルド人、ノルマン人などの支配下になりました。

街の名前のサンターガタ・デ・ゴーティのゴーティ(Goti)には、ゴート人が553年ヴェズヴィオの戦いで敗れ、隷属民としてサンターガタの地に残ったためとする説や、1313年アンジュー家ロベルト王が領地としてガスコーニュのDe Goth家に与えたため、とする説があります。

サンターガタ・デ・ゴーティのココがオススメ!

絶景パノラマ

パノラマ

サンターガタ・デ・ゴーティの街に入る手前のヴィットリオエマヌエーレ橋(Ponte Vittorio emanuele)の上からの街の景観はまさに圧巻!凝灰岩でできた建物が崖のようにむき出しになっていて、周りを囲む自然とのコントラストに感動します。イタリアの民間団体・イタリアの最も美しい村(I borghi più belli d'Italia)に加盟してるサンターガタ・デ・ゴーティならではの絶景パノラマです。

アンヌンツィアータ教会

サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会

街に玄関口ともいえるアンヌンツィアータ広場内にあるアンヌンツィアータ教会(Chiesa della SS.Annunziata)。1239年に建てられたこの教会は1764年に改修、拡大されました。教会内はひとつの身廊とその両側にバロック様式の礼拝堂があり、献金によって集められたお金で貧しい女の子や家庭に施しが提供されていました。

改修工事をしていくうちに明るみにでたフレスコ画が多くあり、中でも1400世紀頃に描かれたとされる最後の審判を描いたジュディツィオ・ウニヴェルサーレ(Giudizio universale)のフレスコ画は必見です。

サン・メンナ教会

サン・メンナ教会

質素な外観が清らかな空間を生み出している、街で一番古いとされる小さな教会、サン・メンナ教会(Chisa di San Menna)。教会の名前にもなっているメンナは、ロンゴバルド人によりキリスト教が迫害されていた時期、ベネヴェントの山に隠れ、イエスへの祈りを通して信仰を強めました。583年頃ベネヴェントの山で殉教したメンナですが、その信仰姿勢は多くのキリスト教徒に影響を与えたといいます。

そんなサン・メンナを記念して1100年にノルマン人伯爵ロベルトによって建てられたサン・メンナ教会は今でもサンタアガタ・デ・ゴーティの人たちにとって重要な存在となっています。

サンターガタ城

サンタアガタ城

サン・メンナ教会の向かい側に位置するサンターガタ城(Il Castello ducale)はロンゴバルド人によって建てられ、その後すぐにノルマン人により改築されました。どっしりとした城構えが印象的で、かつて端に4つあったという塔も現在ではひとつのみが残されています。

街の防御の観点からも重要だったこの城は、ノルマン人伯爵ロベルト、フランスアルトワ家の王族、アクアヴィーヴァ家、カラファ家などの多くの貴族によって住まれてきました。現在も一階部分以外は私有地となっていて、公開されているサローネには画家トンマーソ・ジャクイント(Tommaso Giaquinto)の作品が見られます。

街歩き

街並み

歴史のある石畳が美しいサンターガタ・デ・ゴーティの街並み。どこか懐かしい映画館や昔ながらのプレゼーペの工房などを見ていると、ここの街だけ時がとまっているかのような錯覚に陥ります。

コスタンティノーポリの聖マリア教会(Chiesa di Santa Maria di Costantinopoli)、サンフランチェスコ教会(Chiesa di San Francesco)、サンタアンジェロ教会(Chiesa di Sant'Angelo)などの小さいながらも美しい教会が並び、18世紀頃の門がずっしりと構えるサンフランチェスコ館(Palazzo di San Francesco)は役所として使われています。かわいらしいお土産屋さんやエノテカ、お菓子屋さんが並んだ道を歩いていると、素敵なポルティチ(石柱)に出会います。司教サン・アルフォンソによってつくられたこのポルティチにはかつて修道女の小さな部屋がありました。

ウンベルト広場には司教の館(Palazzo Vescovile)があり、広場内の中央奥には司教サン・アルフォンソの石像が立ちます。毎年この広場で行われる聖体祭を祝うインフィオラータ(Infiorata)には多くの信仰者が訪れ、広場にはいくつものカラフルな花のカーペットで彩られます。

映画館
歴史を感じさせる映画館
コスタンティノーポリの聖マリア教会
コスタンティノーポリの聖マリア教会

ドゥオーモ

ドゥオーモ

サンターガタ・デ・ゴーティの教会の教会の中でも最も大きく、重要なのがサンタ・アッスンタの名を冠したドゥオーモ(Cattedrale di Santa Maria Assunta)。もともと970年頃に建てられた建物を改築したものでしたが、度重なる地震などにより改修が行われ、現在のドゥオーモは18世紀頃に再改築されたものです。

教会の入口の前廊部分は12本の石柱で支えられ、ゆったりとした優雅な雰囲気が漂います。大聖堂を見上げると左手にマヨリカ様式の緑と黄色の鐘楼を見ることができます。教会内部はラテン十字、3つの身廊からなっていて、礼拝堂にはバロック様式のスタッコ細工が施されています。

洗濯場

洗濯場

街の中心部を抜け、見晴らしのいい坂道を下っていくと17~18世紀頃の古くからサンターガタ・デ・ゴーティの街の人々に代々使われていた洗濯場(Lavatoi)に到着します。石でできた洗濯場はどこか神秘的で、イスクレオ川(Isclero)の水が流れ込み、ここで街の人たちが洗濯をしている光景が目に浮かんできます。

そして驚くことに現在も現役で、街の女性は大きなシーツなどを洗う時にはこの洗濯場を利用するのだとか。昔からの伝統が残るイタリアの小さな街ならではの素晴らしい場所です。

ローカルグルメ

料理

サンターガタ・デ・ゴーティはローカルなグルメが堪能できることでも知られています。特産品であるカンパニア州のリンゴ・メランヌルカを使った料理が有名で、ドルチェだけでなく、サラミやパスタなどにもこのリンゴを使った料理が目白押し!

また、ワインの生産地としても有名で、ファランギーナ、アリアニコ、ピエディロッソ、グレコなどのワインとともに楽しむ山岳の県ベネヴェントならではの肉料理やサルシッチャの炭火焼、黒トリュフなどとの相性は抜群です。

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サンターガタ・デ・ゴーティの定番おみやげ

ランヌッチ

サンターガタ・デ・ゴーティの定番おみやげといえばメランヌルカを使ったサラミ。街に入ってすぐのところにあるアンティーカ・サルメリアの「ランヌッチ」というお店で買うことができます。このサルメリアではその他にも地元の豚肉を使ったレモン風味のサルシッチャや羊肉のアロスティチーニなどのローカルな肉を買うことができます。

また、もうひとつオススメなのがやはりワイン。街のローマ通りにあるエノテカ「デ・ゴス」ではスーパーなどでは手に入らない希少な生産者のワインを扱っています。特にアリアニコを使ったサンニオDOPは濃いチェリーのような香りとスパイス感のある素晴らしいカンパニア州を代表する赤ワインです。

サンターガタ・デ・ゴーティへの行き方

サンターガタ・デ・ゴーティへは公共交通機関が通っていないため、タクシーやレンタカー、個人ツアーに申し込むことでアクセスできます。

なかなか気軽に訪れることができない観光スポットではありますが、イタリアの歴史ある小さな街の雰囲気を感じることができる素敵なところです。

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