食べ歩きレポートカンパニア州以外の食べ歩きレポート2025年7月14日

【Savia】超おすすめ！カターニアの老舗パスティッチェリア

2023年8月訪問

シチリアとえばアランチーニ(Arancini)というライスコロッケが名物で、カターニアに来たら絶対に食べたいと思っていたもののひとつ。

ちなみにシチリアではパレルモのある西側ではアランチーネ(単数系はアランチーナ)、カターニアのある東側ではアランチーニ(単数形ではアランチーノ)と呼ぶそうです。これで度々シチリア人の間では論争が起こっています笑。

特に意識したことなかったけど、ナポリではアランチーニと呼ぶことが多いので、カターニア寄りかな。スップリ(Suppli)というこれまたアランチーニみたいなライスコロッケがあるのですが、それはもともとローマの食べ物。

似たようなものでも、その土地によって名前や中身が変わったりするのがイタリア料理の特徴でもあります。

さて、そんなカターニアのアランチーニを求めてやってきたのが、パスティッチェリア・サヴィア(Pasticceria Savia)。1897年創業の老舗で、カターニアの人に「いくつかおすすめのアランチーニのお店を教えて」というとほぼ間違いなくでてくる名前のひとつです。

お店に入るとバンコーネ(ショーケース)にアランチーニがたくさん！

定番のラグーやグリーンピースの入ったラグー(Ragu')や、揚げたナスとリコッタの入ったカターニア風(Catanese)、ハムとバター、ベシャメルソースのプロシュット(Prosciutto)、ベジタリアンにも人気のほうれん草とベシャメルのスピナーチ(Spinaci)、ピスタチオと燻製ハム・スペックのピスタッキオ(Pistacchio)など、全部で5~6種類。

店内に漂う美味しそうな香りにテンションあがります！

アランチーニはかなり大きくて1個2.8ユーロ。1個でも結構なボリュームあってかなり安い！

早速一番クラシックなラグーのアランチーニを買って食べてみました。これが、絶品！！最近アランチーニを食べていなかったのもありますが、ちょっとびっくりするくらい美味しかったです。

なんといっても中のラグーが絶品で、肉たっぷりのラグーソースとグリーンピースがたまらない！正直、言ってもアランチーニなんてナポリにもあるし、そんなに変わらないでしょうと思っていましたが大間違い。本場シチリアのアランチーニは段違いに美味しかったです。

すっかり惚れ込んでしまい、このあと揚げナスの入ったカターニア風アランチーニや、トマトソースではなくベシャメルソースベースにハムとバターが入ったプロシュットもペロリ。どれも絶品。

あー家の近くにこのお店あったら週一でアランチーニ食べに来るだろうなあ...。

他にもパスティッチェリアというだけあって、お菓子もたくさんショーケースに並んでいます。シチリア菓子がずらっと並ぶなか、目についたのはこれまたシチリア名物カンノーロ(Cannolo)。

これまたびっくりする美味しさでし

今までカンノーロは甘くて、くどさが際立つあまり好きなお菓子ではなかったのですが、ここのカンノーロを食べてその考えが一変！羊のミルクでつくられたリコッタチーズのコクがすごくて、しっかり甘いんだけど、全然くどい甘さじゃない。逆にこのくらいしっかり甘さがないとこのコクが引き立たない気もします。

ピスタチオとの相性も揚げた生地も言うことなし、最高のカンノーロでした。

他にも珍しいグリーンオリーブの形をしたドルチェもありました。オリヴェッテ・ディ・サンタガタ(Olivette di Sant'Agata)という名前のこのお菓子は、アーモンド粉でつくられるカターニアの伝統菓子らしく、お祝い事や家に人を招待した時に出したりするそう。