シンプルな素材を使った料理が多いのがカンパニア州・ナポリの特徴ですが、その代表といえるのが娼婦風スパゲッティ・プッタネスカです。
娼婦風なんて聞くと「えっ」と思ってしまいますが、とっても簡単で、オリーブやアンチョビの風味がやみつきになる人気のパスタです。今回はそんなプッタネスカの名前の意味とレシピについてご紹介します!
プッタネスカの名前の意味と由来
プッタネスカ(alla puttanesca)とはイタリア語で娼婦風を意味します。その名前の由来については諸説ありますが、有力なのは、20世紀初めごろのナポリ、スペイン地区にある娼婦宿の店主が、お客にいつも常備している食材で手早く調理して提供したパスタがこのプッタネスカだったというものです。
その他にも、オリーブ、アンチョビ、ケッパーなどの使う食材がとてもスパイシーであったため、色とりどりの食材が娼婦の下着を連想させるため、などの説を聞いたことがありますが、いまいち説得力に欠けます。
プッタネスカのレシピ
プッタネスカの特徴はなんといってもその香ばしさとシンプルさ。にんにくの香りにオリーブ、アンチョビ、ケッパーが加わるとそれだけで食欲をそそる香りが広がります。
地域によって差があり、アンチョビが入らなかったり、仕上げにバジルの他、イタリアンパセリやオレガノを使ったり、パン粉を振ったり、というプッタネスカもあるようです。今回のプッタネスカはナポリの下町トラットリア風のプッタネスカです。
ポイントは弱火でオリーブ、アンチョビ、ケッパー、にんにくの旨味をじっくりと引き出すこと。また、トマトソースのパスタを作る時はしっかりオリーブオイルを入れてあげることで、トマトの酸味を和らげ、コクのあるソースに仕上がります。ちょっと多いかな?と思うくらいオリーブオイルはしっかりつかいましょう!
・スパゲッティ 200g
・黒オリーブ 60~80g(約20粒)
・グリーンオリーブ 40~60g(約10粒)
・アンチョビ 2~3切れ
・ケッパー(酢漬け) 20g
・にんにく ひとかけ
・ミニトマト8個
・ミニトマト缶 1缶(400g)
①オリーブの種を指でほぐして抜いていきます。かたいオリーブははまな板の上に置き、手のひらで押すと種が抜きやすいです。
②種をとった状態のオリーブが右。黒オリーブのみでも十分美味しいですが、グリーンオリーブも入れると甘みがでて、より風味のあるプッタネスカに仕上がります。見た目もきれいですよね!
③フライパンにたっぷりオリーブオイルを注ぎ、種を抜いたオリーブ、アンチョビ、ケッパー、半分に切ったにんにくを入れて火にかけます。弱火でじっくり香りを引き立て、材料の旨味をオイルに移すイメージで炒めていきます。
④にんにくに色がついてきたら横半分にカットしたミニトマトを加えます。塩少々を振り、ミニトマトの水分を引き出しながらソース状になるようにじっくり炒めます。
⑤ミニトマトが熱でくずれてきて、ソース状になってきたらトマト缶を加えます。今回はミニトマト缶を使いましたが、手に入らない場合はトマト缶をブレンダーにかけたものや、手でつぶしたものでOKです。トマト缶を使わずにフレッシュのミニトマトの量を増やして作ってもとても美味しいです。
⑥トマト缶の中身をフライパンに入れたら、その空いた缶に同量の水を入れ、その水も加えます。塩を適量振り、途中トマトを木べらで潰しながら弱~中火で煮込み、水分をとばしていきます。
⑦このくらい煮詰めて大丈夫。ソースの濃度はパスタのゆで汁で調節していきます。
⑧ゆであがったパスタをフライパンに入れ、一緒にゆで汁も加えます。トマトソースがお好みの濃度に仕上がれば、追いオリーブオイルをして盛り付け!
⑨仕上げにバジルやイタリアンパセリをのせて完成です。
さいごに
プッタネスカはオリーブやアンチョビが好きな方は必ずやみつきになるパスタです!とても簡単にできるのですが、シンプルな分素材の美味しさで左右するパスタとも言えます。
以下に日本でも手に入るイタリア食材の例を載せておきますので、よろしければお試しください!