ナポリ風ラザニアのレシピと特徴 -Lasagna napoletana-

たっぷりのチーズとトマトソース、リッチな具材がたくさん入ったラザニアはみんな大好きなイタリア料理のひとつです。

そんなラザニアですが、"ナポリ風"ラザニアがあるのはご存知でしょうか。今回はナポリのお祝いごとにもってこいのナポリ風ラザニアについてご紹介します。

スポンサーリンク

ラザニアの歴史

そもそもラザニアとはイタリア語での発音だとラザーニャラザンニャといった発音が正しいのですが、日本では「ラザニア」という発音が定着しています。

その歴史は古く、古代ローマ時代にはギリシャ語で薄く延ばした生地を意味する"laganon"や"laganom"とよばれた硬質小麦を主とした生地を窯や直火で焼いたものがつくられていました。これがラザニアの原形といわれています。

時を経て現在のようなラザニアはエミリア・ロマーニャ州のボローニャで生まれ、卵の入った生パスタでつくられるようになりました。その後すぐに南イタリアのナポリにも伝わり、独自のナポリ風ラザニアとして発展しました。

ナポリ風とボローニャ風の違いって?

日本で食べる機会の多いのはボローニャで食べられている、いわゆるボローニャ風のラザニアがポピュラーです。ボローニャ風のラザニアはボロネーゼソース(ミートソース)とベシャメルソース、チーズを使ったラザニアで、きれいな層に重ねられています。

対してナポリ風ラザニアはボロネーゼソースの代わりに、肉とトマトを一緒に煮込んだナポリのラグーソース、リコッタチーズ、ゆで卵、プロヴォラチーズ、ポルペッティーネという小さな肉団子、サラミなどが入ります。

どちらもリッチでボリューミーなイタリア料理で、ナポリ風ラザニアはカルネヴァーレの最終日であるマルテディ・グロッソ(肥沃な火曜日)に家族みんなで食べる定番メニューとなっています。

スポンサーリンク

ナポリ風ラザニアのレシピ

手間がかかるということで敬遠されがちなラザニアですが、準備さえしてしまえばあとは材料を重ねてオーブンで焼くだけなので、お家にお客さんを招いての食事などにぴったり!

ナポリの伝統的なラグーは牛と豚の数種類の部位を5~6時間ほどじっくり煮込むのですが、ラザニアに使うラグーは豚バラ肉のみを使うのが基本となっています。

今回は伝統的なレシピに従い、サルシッチャやサラミなども加えていますが、ハムなどで代用してもいいですし、入れない家庭も多いかと思います。プロヴォラチーズもシュレッドチーズなどで代用してものびるチーズが美味しそうですね。

材料約6人分(

・ラザニア(リッチャ) 500g

・プロヴォラチーズ 400g
・リコッタチーズ 250g
・卵 3個
・サラミ 100g
・サルシッチャ 2本
・パルミジャーノ 適量
・バジル 適量

~ラグー~
・トマト(パッサータ)700g x 2
・豚バラブロック 1kg
・玉ねぎ 小1個

~ポルペッティーネ(肉団子)~
・豚・牛合い挽き肉 400g
・卵黄 1個
・パン ひとかけ
・パルミジャーノ適量
・塩、胡椒 適量


~ラグーの作り方~

レシピ工程

①まずラザニアのベースとなるトマトソース、ナポリ風ラグーをつくります。大きめの鍋にオリーブオイルを入れ、表面に塩をした豚バラブロックをこんがりと焼き目をつけて焼きます。

レシピ工程

②しっかりと焼き色がついたら一旦とり出し、みじん切りにした玉ねぎを加えます。玉ねぎの水分で底にこびりついた旨味をこそげとります。

レシピ工程

③玉ねぎが旨味を吸ってしんなりしてきたら豚バラブロックを鍋に戻し、パッサータを加えます。空いたパッサータ瓶に同量の水を加えて鍋に追加します。およそ1時間弱火で煮込んでいき、塩で味を整えます。


~ポルペッティーネの作り方~

レシピ工程

①パンは水につけてふやかします。伝統的には古く固くなってしまったパンなどを使います。水を含んだパンはギュッと握って水気を切っておきます。

レシピ工程

②ボールにポルペッティーネの材料を全ていれ、よくまぜます。

レシピ工程

③直径1~2cmくらいの小さな球状にまるめていきます。まるめられたら、180~200度にあたためた油で1~2分揚げます。


~その他の材料を準備~

レシピ工程

①卵は約10分ほど固めにゆでてカットしておきます

レシピ工程

②サラミは細長く棒状にカット、プロヴォラチーズは小さくダイス状にカットします。

レシピ工程

③サルシッチャはソテーして、小さくカットしておきます。

レシピ工程

④リコッタチーズはできあがったラグーを少し足して、のばしておきます。

レシピ工程

⑤ラザニアはたっぷりのお湯で数回に分けて5分ほど下茹でをします。使うラザニアの種類によってゆで時間を変えましょう。

レシピ工程

※ゆであがったラザニアはくっつきやすいのでふきんにひろげて水気をとっておきます。


~ラザニアの組み立て~

レシピ工程

①底にまずラグーをまんべんなく広げ、その上にラザニアをのせていきます。側面から垂らすようにすることで、側面にもラザニアをつかうことができます。

レシピ工程

②リコッタチーズ、ラグー、ポルペッティーネ、サルシッチャ、サラミ、ゆで卵、プロヴォラ、パルミジャーノ、バジリコ、そしてまたラグーの順に具材をのせていきます。

ラザニアを具材の上にかぶせ、2段目も同様にのせていきます。

レシピ工程

④2段目も具材をのせられたら、側面に垂れていたラザニアで上部をとじ、ラグー、リコッタチーズ、プロヴォラ、パルミジャーノ、バジルをのせて準備完了です。

レシピ工程

⑤200度にあたためておいたオーブンで約20分焼き上げて完成!。

さいごに

いかがでしょうか。
ラザニアは材料を揃えるのに少し手間がかかってしまいますが、作ってみるとそこまで難しくはありませんし、何より手をかけて作った料理はその分だけ美味しいものです。

ラグーを煮込む際につかった豚バラブロックはあとであたためて豚バラ肉のトマト煮込みとして食べてもいいし、スープの具材などにもつかえます。

食卓を豪華で賑やかにしてくれるナポリ風ラザニア、特別な日のメニューにオススメです!今回はナポリのパスタメーカー・ガローファロのラザニアを使いましたが、日本で一番手に入りやすいのはディ・チェコ社のラザニアだと思います。

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Xでフォローしよう

おすすめの記事