【カステルヌオーヴォ】アンジュー家によって建てられた歴史あるナポリの城 -Castel Nuovo-

ナポリにある4つの城の一つ、アンジュー家によって港の近くに建てられたのがこのカステルヌオーヴォ(Castel Nuovo)、別名マスキオアンジョイーノ(Maschio Angioino)です。

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カステルヌオーヴォの歴史

シャルルアンジューによる"新しい"城

ナポリを代表する城のひとつであるカルテルヌオーヴォ(マスキオ・アンジョイーノ)は1279年にフランスより南イタリアへと渡り、ナポリを治めたシャルル・アンジュー(Carlo d'Angiò)の手により王宮として建てられたお城です。

"新しい城"という意味を持つこの城は、以前からナポリに存在していた卵城カプアーナ城と区別するためにこの名がつけられました。城を建設したシャルルアンジューですが、実際には彼は城に住むことなくこの世を去り、息子のシャルル2世より王宮としてつかわれ始めました。

アラゴン家による改修

当初の城はシンプルで質素なものであったと言われ、現在のような姿になったのは1442年アラゴン家がナポリに到来した後に行われた大規模な改修によるものです。城には特徴的な5つの塔があります。

(陸側左から)
・Torre di San Giorgio
・Torre di Mezzo
・Torre di Guardia
(海側左から)
・Torre dell'Oro
・Torre di Beverello です。

城の見どころ

アルフォンソの凱旋門

正面の入口にあるTorre di Mezzo、Torre di Guardiaの間にはアラゴン家アルフォンソのナポリ入国を記念してつくられた素晴らしいアルコ・ディ・トリオンフォ(L'Arco di Trionfo)を見ることができます。

この門の上部には当時の優秀な彫刻家らによって王の抑制、正義、力、寛大さを表す飾りなどが優雅に施されました。

王宮礼拝堂 Cappella Palatina

アンジュー家時代につくられた建造物で唯一残されたのが、王宮礼拝堂(Cappella Palatina)です。

アンドレア・ラクイラ(Andrea dell'Aquila) による美しいルネサンス様式の入口をくぐると、ここにはジョットによる聖書のシーンを描いたフレスコ画があったとされていますが、それらの作品は地震や時代を重ねていく上でほとんど全て消えてしまいました。

貴族の広間 Sala dei Baroni

この城の重要な部屋の一つで、ロベルト1世の望みでつくられたとする貴族の館(Sala dei Baroni)はべヴェレッロ塔(Torre di Beverello)の一角に接続します。

かつてアラゴン王ドン・フェランテ(Don Ferrante)は、彼に対し陰謀を企んでいた者たちを孫の結婚式を理由にこの広間に呼び出しました。このドン・フェランテの罠にかかった貴族たちはまとめて捕らえられ、皆処刑されました。

クロコダイルの牢獄

カステルヌオーヴォの地下は牢獄としてもつかわれていました。

当時地下の囚人が失踪する現象が度々起きていたといわれ、その理由は地下に住みついたクロコダイルの仕業でした。囚われて地下へと投げられた囚人を次々とエサとし、"クロコダイルの穴(Fossa di Coccodrillo)"と呼ばれるようになりました。

カステルヌオーヴォ
城内に入ると飛び込んでくる中庭の景色

Castel Nuovo

住所: Via Vittorio Emanuele III, 80133 Napoli NA
最寄り駅: ムニチーピオ駅(Municipio, linea1)から徒歩約3分
営業時間: 9:00~19:00 (最終入場18:00)
定休日: 日曜日
料金: 6ユーロ

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